食事に力を入れ都心を中心に急増している進化系カプセルホテル!

就活シーズンかつ、行楽シーズンでもあるこの季節。安く泊まれるホテルを探しているけど、カプセルホテルは汚そうで不安とためらう人も多いのでは?

だが、そんな考えを強く否定するのがホテル評論家の瀧澤信秋(たきざわ・のぶあき)氏。「カプセルホテルが『安かろう悪かろう』は過去の話。今、カプセルホテルの進化がすごいことになっているんです!!」

いったいどうなっているの? 前編記事に続き、“進化系カプセルホテル”の最新事情を徹底研究!!

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■(進化その3)食事にこだわるカプセルの台頭

さらに“食”に力を入れる進化系カプセルホテルも増えているとのこと。

グランパーク・イン横浜 JR「横浜駅」西口より徒歩5分

「素晴らしいのは昨年末にオープンしたばかりの『グランパーク・イン横浜』。専属シェフのいる『The Book Cafe』が併設されています。さまざまな種類のワインが準備されており、フードはその場でシェフが作って提供。同じフロアには数千冊の本やマンガが並んでおり、読書しながらお酒を飲むのも一興ですね。また、朝はバイキング形式で食事が出されるほか、昼はシェフ特製のお弁当も販売。こちらは宿泊客以外も購入可能なため、毎日完売する人気商品となっています」

専属シェフが食事を提供している。日曜・祝日は朝のみ営業

もちろん、食だけでなく、睡眠スペースも魅力的! 広報にその話を聞いてみると。

「『デラックス・キャビン』『プレミアム・キャビン』『シアタープレミアム・キャビン』の3グレードに分かれていて、『シアタープレミアム・キャビン』はデスクもイスもある広々とした空間です。グレードを問わずプラネタリウムを借りて部屋を宇宙空間に変化させるなんてこともできますよ。そのほか、遠赤外線サウナやエステサービスもあります。豪華クルーズがコンセプトで少し贅沢感の味わえるカプセルホテルとなっています」

【左】個室感のあるシアタープレミアム・キャビンは1泊4700円~。【右】デラックス・キャビンは1泊2300円~

【左】無料でプラネタリウムの貸し出しも可。面白い演出だ。【右】進化系のなかでは珍しい、本格的な遠赤外線サウナも完備

ということで、こちらにも記者が行ってみた!

「女性も泊まれるだけあって、明るくて華やか! レストランのメニューもワインに合うイタリアンがメインで、デートでも使えそうな印象。朝のバイキングも洋食が充実していたし、持ち帰った野菜カレー弁当はホテルのカレーって感じで上品なおいしさでした!! ほかにもスコッチエッグ弁当や麻婆(マーボー)豆腐弁当もおいしそうだったので、泊まらない日も買いに行きたいくらいです!」

カプセルホテルに専属のシェフがいるとは……あらためてスゴイ!!

白を基調としたリラクゼーションルーム。マッサージチェアもある。マンガの蔵書も数千冊とかなりの量だ

知っておくと役に立つカプセルホテル道!

■(進化その4)進化系カプセルの今後の展開は!?

では、この進化系カプセルホテルは今後、どのような動きをしていくのだろうか? 瀧澤氏に聞いた。

「現在、進化系カプセルホテルが急増しているのは都心が中心。しかし、今後は地方でも需要のある場所、特に有名な観光地や交通の要衝ではどんどん快適な進化系カプセルホテルが誕生していくでしょう」

具体的には?

「実際に『ファーストキャビン』は今年1月にJR西日本と組んで合弁会社『株式会社JR西日本ファーストキャビン』を設立し、西日本エリアへの展開計画を進めています。こちらは“飛行機のファーストクラス”に鉄道のテイストも取り入れたブランドとなるようなので、そのあたりは鉄道ファンも要注目です。鉄道網との連携も取られることでしょう。また、『安心お宿』も、今後は地方展開を計画しているようです」

今後はさまざまな旅行先に進化系カプセルホテルが誕生するようなので、注目しておきたいところだ。

最後に、これらのカプセルホテルを最大限快適に使うための“カプセルホテル道”も瀧澤氏に教えてもらったので、こちらも参考にして万全の宿泊にするべし!!

(取材・文/黄 孟志)