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現地からの衝撃レポート!「私はイラクでISのドローン攻撃を受けた」

[2017年04月22日]

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■目視できない高度から爆撃するドローン

私がモスルを訪れたのは2月10日のことだが、この時期は日本と同じくらい冷える。2ヵ所のガラスが割れたまま時速100キロものスピードで走ると、息が苦しくなるほど冷たい風が強く吹き込み、ガラスの破片が車内を舞った。左サイドのタイヤは爆発の影響で前後ともにパンクし、高速で走ると車体はガタガタと揺れたが、ヒワ氏は構わず無言で車を走らせた。

10kmほど離れた場所で車を降りて確認すると、硬いパネルやドアに複数の小さな穴が開いていた。爆発物の破片が突き抜けたようだ。落ちた場所が数cmずれていたら、と考えると身の毛がよだつ。ヒワ氏は真っ青な顔で傷だらけのBMWを見つめていた。

昨年10月以来、イラク軍によるISからの領土奪還作戦が続くモスル市は、現在チグリス川を境に東西に分断されている。東部は今年1月24日にイラク軍が奪還したが、川の西側には今もISの支配地域が残り、イラク軍率いる有志連合軍らとの戦闘が続く。

また、奪還後の東部でもISの自爆テロは絶えず、私たちが攻撃を受けた日も市内では2度のテロで30人以上の死者が出た。なかには、まだ10歳ほどの子供に自爆ベルトを着せるケースすらあり、決して油断はできない。

ただ、威力の大きい自動車爆弾や自爆ベルトを使ったテロは通常、大勢の一般市民やイラク軍の装甲車などが狙われ、爆撃地には巨大な煙が立つ。一方、私たちが攻撃を受けた検問所には数人のイラク軍兵士しかおらず、ほかに通行する車は前後を見渡してもいなかった。

モスル市内のイラク軍検問所。すべての通行車は一時停止して簡単な尋問を受け、場合によっては荷物検査もされる

モスル市内のイラク軍検問所。すべての通行車は一時停止して簡単な尋問を受け、場合によっては荷物検査もされる

直撃を免れたとはいえ、被害も車の窓ガラスが割れる程度で済んだ。つまり、大規模な爆発テロではなく、むしろピンポイントを狙った攻撃だったのだ。

当時のモスル東部でピンポイント爆撃を受けたなら、その正体はチグリス川の西岸から飛んできたドローンの攻撃しかありえない。

ISのドローン攻撃が増え始めたのは、モスル東部の奪還作戦が終盤に差しかかった1月中旬頃からだという。私が攻撃を受ける2日前にも、モスル東部では市民を含む20人がドローン攻撃に遭い、命を落としている。

ISが飛ばすドローンには、両翼のついた飛行機型や、四つ足のクワッドコプター型などさまざまな形状がある。ドローンの先端には高精度カメラが取りつけられ、ターゲットの上空に到達すると40mmの手榴弾(しゅりゅうだん)やライフル弾、あるいは小型爆弾を落下させる。

地上からは肉眼で見えないほど上空を飛ぶため、ドローンの影が道路上に映ったり、飛行音が地上に届いたりすることもなく、攻撃を未然に防ぐのは非常に難しい。

ISはこの新たなテロの一部始終を、ドローン搭載のカメラで撮影し、毎日のようにネット上に公開している。

ドローンが投下した爆弾が炸裂した瞬間。軍施設や兵士だけでなく、市民にも容赦なく照準が定められる(ISの公開動画より)

ドローンが投下した爆弾が炸裂した瞬間。軍施設や兵士だけでなく、市民にも容赦なく照準が定められる(ISの公開動画より)


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