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現地からの衝撃レポート!「私はイラクでISのドローン攻撃を受けた」

[2017年04月22日]

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■カメラに写る人の影に照準を定める

では、なぜ私たちの車が標的になったのか?

モスル市内の道路上には、ISの残党が他地域へ移動するのを防ぐ目的で、至る所にイラク軍の検問所が設置されている。そのため市内を車で移動する際は、数百mごとに検問所で停車し、そのたびに簡単な質問を受けたり、場合によっては車内の荷物もチェックされることになる。少なくとも数十秒間の停車を余儀なくされるこのタイミングは、ドローン攻撃の格好のターゲットなのだ。

また、攻撃の対象も当初より広がっている。ISがドローン攻撃を始めた頃は、検問所や警察署などイラク当局の施設が主なターゲットだったのだが、2月に入ると路上で立ち話をする市民らも狙われ始めた。

ISは昨年10月から続く戦闘で多くの戦闘員を失っており、爆弾テロやドローン攻撃で兵士や市民をランダムに攻撃することで、より効果的に脅威を与えようとしているように見える。

攻撃を受ける前、私はかつてISが拠点としていた病院や大学、ISの武器倉庫と化していた自然史博物館を訪れていた。ヒワ氏は、「ISのスパイがわれわれを見ていて、西側のドローン操縦者らに指令を送っていた可能性もある」と真剣な様子で語っていた。

ISが武器倉庫にしていたモスル東部の博物館では、恐竜模型の周囲に迫撃砲弾が並んでいた。

ISが武器倉庫にしていたモスル東部の博物館では、恐竜模型の周囲に迫撃砲弾が並んでいた。

奪還戦での爆撃で破壊された建物

奪還戦での爆撃で破壊された建物

ちなみに、ISがネット上に公開している映像などを見ると、晴れの日の午後1時から3時頃にドローン攻撃が多い傾向にある。ドローンに搭載されたカメラで人の影を見て照準を定めているらしく、日差しが強い上に太陽が傾き始めて人の影がはっきりと長く伸びるこの時間帯は、攻撃に最適なのだろう。

モスルに入る前日、私はアルビル市内のコーディネーターや各国のジャーナリストらと共にISのドローン攻撃の動画を見ていた。屋外で取材や撮影をするときはなるべく日陰に入ること、日なたで長時間同じ場所にとどまらないこと、などに注意する必要があると皆、口をそろえており、実際に私もモスル市内では細心の注意を払っていた。しかし、さすがに検問所で停車する間は何もできない。

「正直、ドローン攻撃を懸念する君は神経質すぎると思っていたけど、まさか自分たちが攻撃に遭うなんて。あんな経験は僕も初めてだ」

ヒワ氏はそう語る。

ヒワ氏もラエド氏も、攻撃を受けた日からまだ一度もモスルに足を運んでいない。

2年半続いたISの支配から解放されたモスル東部では、市民たちが破壊された建物の復旧作業を行なっているが、今もドローン攻撃がやむ気配はない。恐怖から完全に解放される日までは程遠い。

(取材・文・撮影/鈴木美優)


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