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世界に革命を起こした稀有な写真家・ロバート・フランクーー彼が信頼したドキュメンタリー監督が明かす素顔

[2017年04月29日]

また、特筆すべきことは使われている曲が素晴らしいことだ。ドキュメンタリー映画の限られた予算の中で、どうしてこんなに粒ぞろいの曲が集まったのだろう?

音楽がとても大切な鍵になることは初めからわかっていたという。音楽ビデオの編集者としてキャリアを積んできたローラにとっては腕の見せどころ。持ち込んだプレゼン用の30分ほどの映像を観た音楽プロデューサーがその場でいきなりこう言ったそうだ。

「ボブ・ディランのマネージャーに話してみよう」

それは想定外の素晴らしい提案だった。翌週、ディランから「イエス」の返事をもらった時、「これはうまくいきそうだな」と思ったらしい。何しろノーベル賞受賞への返事よりも早い。他の人たちにも話を持ちかけると、お願いしたことをむしろ感謝され、映像に合った渋めの曲がズラリとそろった。

今回、楽曲こそ使用されていないが、ブルース・スプリングスティーンもロバート・フランクを称賛するひとり。ディランの傑作「追憶のハイウエイ61」に匹敵すると高く評価している「THE AMERICANS」を自宅に置いて、今もそこから創作のインスピレーションを得ているという。

こうして、時空を超えてアメリカを旅するようにロバート・フランクが生きた時代とその人生で巡り会った人々に映画で触れて、いつのまにか彼らに親しみを感じ始めている。そんな旅の途中の背景にはディランやローリング・ストーンズ、トム・ウェイツやキルズ、チャールズ・ミンガスなど、時代を超えた渋いロックやジャズが聞こえてくる。

完成した作品を観たフランクはローラにこう言ったという。

「音楽がとてもいい。キミは私の写真に命を吹き込んでくれたね」

(取材・文/奥平謙二)

■『Don‘t Blink ロバート・フランクの写した時代』は4月29日からBunkamuraル・シネマ他、全国ロード・ショー

表面FLYER

●ローラ・イスラエル
米国ニュージャージー州生まれの映像編集者・監督。NYU映画学科を卒業した後、音楽ビデオやコマーシャルの編集会社Assemblageを設立。NYを拠点に多くのミュージシャンやアーティストの映像編集を手がけ数々の賞を受賞。89年以降、ロバート・フランクの映像を編集し続け、2010年に初監督した長編ドキュメンタリー映画『Windfall』がトロント映画祭にてプレミア上映され、ニューヨークのドキュメンタリー映画祭Docs NYCで最高賞を受賞。翌11年に『フィルム・メイカー』誌「インディペンデント映画の注目すべき25人」に選出された

ローラ・イスラエル監督by-Kenji-Okuhira-1

撮影/奥平謙二


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