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共謀罪・適用範囲の絞り込みから浮かび上がる安倍政権の“ウソと思惑”

[2017年05月11日]

─今回、どんな犯罪が「共謀罪の適用」から外されているのでしょうか?

高山 大きく3つのグループに分けられると思います。ひとつめは合理的に考えれば「除外が当然」と思われるもので、例えば、誤って罪を犯してしまった「業務上過失致死傷」や「過失運転致死傷」などの過失犯で、そもそも「過失が」原因なのですか、複数の人間が「過失を計画する」ことなどあり得ません。これは犯罪の準備をした「放火予備」や「殺人予備」などの「予備罪」の類型も同様で「殺人予備を計画する」というのもあり得ない。

ですから、これらの犯罪を「共謀罪の構成要件から除外する」というのは、むしろ当たり前の話で、その意味ではこれまで、こうした「過失犯」や「予備罪」も含めた共謀罪法案を国会に提出し「これが無ければパレルモ条約は批准できない」と主張してきた政府や法務省、外務省などの「異常さ」が際立つと言ってもいいでしょう。

─なるほど、その意味では「合理的な理由」で今回の法案から外されたものもあるということですね。

高山 第2のグループは法律用語でいう「加重類型」の除外です。「加重類型」とは簡単に言うと、例えば「横領」と「業務上横領」とか「背任」と「特別背任」といったように、同じ種類の犯罪でも悪質性の高い犯罪に対して、より重い刑罰を科しているタイプのものですが、今回の絞り込みでは先ほどの例で言うと「業務上横領」や「特別背任」など、より罪の重い「加重犯」の多くが共謀罪の対象から除外されていて、通常の「横領」や「背任」に対する共謀罪の適用でカバーできるというのが、その理由のようです。

ただし、こちらもパレルモ条約の目的である「悪質な犯罪」の防止という観点で考えれば、より悪質性の高く、刑期も長く設定されている「加重犯」を除外するというのはどうかと思いますし、一般的に言って悪質性の高い「加重犯」のほうが「組織的」であったり「営利目的」であったりという場合が多い。

しかも、すべての「加重犯」が共謀罪の対象から外されているわけではなく、例えば「殺人罪」の加重犯である「組織的殺人罪」は今回の法案でも共謀罪の対象に含まれているので、除外の基準に「一貫した合理性」があるとは言い難い。私はこの第2のグループを、対象犯罪の見た目の数を減らすための単なる数合わせではないかと考えています。


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