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女優・有森也実が4時間を超える“怪作”で晒した裸の演技「終わった後、女優を辞めようと思いました」

[2017年05月12日]

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―梓は「宝物」を探すために、まさに「冒険」と呼ぶにふさわしい信じられない出来事に飲み込まれていきます。今のお話を踏まえつつ「本人もそういう人生を送ってきたのかな」とちょっと思いました(笑)。

有森 あ、そうかもしれないですね(笑)。確かに。

―そういう意味でも「有森也実そのまま」が映画の真ん中にいるというか。

有森 でも、撮影中は本当にそれが不安でしたね。「自分の居場所がちゃんとあるのか」「自分はこの映画の中で存在できてるのか」って。この作品は1章から4章まであるんですけど、入れ替わり立ち替わり、いろんなキャラクターが出てくるんです。クセのある個性的な役者さんばかりで。

―むしろ、クセモノしか出てきません(笑)。

有森 で、そんな皆さんの芝居を私は全部ちゃんと受けとめられてるのかっていうのが本当に不安で、辛くて辛くて…。主役をやるのも久しぶりだったので「あー、こんなに主役の“受け芝居”って辛いのか」っていうのを身にしみて感じて。ほん~っとに辛い現場でしたね。「もう、女優いいや、私…」って思っちゃったくらい。

―ええっ! そこまで思い詰めたんですか?

有森 本当に思いました! 撮影が終わって、ここ1年…『いぬむこいり』の話、できませんでしたから。

―あれだけ個性的な役者陣の中心に立つというのはプレッシャーでしょうけど。しかも、その個性を思いっきりアクセルベタ踏みで皆さん出しまくりでしたし。

有森 そう。だから梓が一番普通に見えるんですよ。過激なことをしていてもニュートラルに見える。監督の戦略なんですかね。

―当然、そんな皆さんに何か引き出された部分も?

有森 う~ん、とにかく受けるのに精一杯で。受けて蓄積できてるのだろうか?ってことを考えるんです。「何も考えずに芝居の中にいられれば、どんなに楽だったんだろう」とか思ったり…。不安になって、さらに「なんでこんなに自分は不安なのか?」ってことに腹立つんですよね。今まで長い間、ちゃんと芝居やってきたのにこんな不安になるのはなんなんだろうって。

―「なぜ不安になるのか?」答えは出ましたか?

有森 それは、やっぱ自信がないし。あと、ひとつの原因としては、これ監督のせいなんですけど(笑)、テイクが多かったんです。

―何度も撮り直す、と。

有森 普通、自分とかけ離れているキャラクターを演じる時はキャラを盛っていくんですね。例えば1回撮って、ちょっと違うってなれば「これじゃないなら、じゃあ次こっちにしよう」「あ、これとこれを掛け合わせてみよっか」とか、どんどん盛っていけばいいんです。

でも今回は「何もしない。“有森也実”でいくよ」って決めてたから。そうなると、こっちは裸で立ってるみたいなもんじゃないですか。なのにテイクが多いと「もう何も出ません…」みたいな(笑)。そのままの自分でやってるのに、一体、監督は私に何を求めてるんだろう?みたいに思えてきちゃうんです。演じるほどに「梓」が自分から遠くなっていっちゃうから。

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