女優としても意欲的にドラマ・舞台へ出演するMEGUMIさん

あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ“友達の輪”を!とスタートした『語っていいとも!』

第40回のゲストで歌手の元(はじめ)ちとせさんからご紹介いただいたのはタレント・女優のMEGUMIさん。

グラビア隆盛の時代に巨乳グラドルとしてブレイクすると、TVのバラエティでも奔放なキャラと大胆な発言で人気に。08年、Dragon Ashのボーカル・降谷建志と結婚・出産後も精力的に活動し、現在は女優としても意欲的にドラマ・舞台へ出演。

そんな彼女のこれまでの歩みと素顔とは? 多忙な合間を縫って、TV局の楽屋でお話を伺うとーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

―元ちとせさんからのご紹介ということで。お二方ともすごく交友関係が広いんだろうなという印象はあるんですけど。意外といえば意外な…。

MEGUMI ですよね。結構、ちとせさんとは長いんですよ。10年ぐらい友達というか、そんなにしょっちゅうお会いするわけじゃないんですけど、たまに飲むと結構深ーい時間まで、深ーい話をして。ネエさんはお酒をすごい飲むんですけど、まぁ私も飲むので(笑)。ポイントポイントですごく深い関係性を築かせていただいてますね。

―きっかけはなんだったんですか?

MEGUMI 元々、私はもちろんファンで、焼肉屋で偶然お会いしたことがあったんです。で、私が「すごい好きです」っていう感じで、飲みの席だったんでノリで連絡先を交換して。それからですね、ちょくちょくネエさんが島から東京に上陸すると連絡をくださって。

―ほんと、姉御肌ですもんね。奄美では西原理恵子さんの『毎日かあさん』みたいに、周りのお母さんとかが集まってくるみたいで。「居酒屋ちとせ」と言われてるそうです(笑)。

MEGUMI あはっ(笑)。もうね、ネエさんはネエさんですからね。かなり飲むし、強いんですよ。いや、ホントにもう逞(たくま)しい人で、いろいろ乗り越えてるし。

―元ネエさんのほうが出産経験も早いし、そこも母親トークで盛り上がったり?

MEGUMI 私の1年前とかに出産されたので、割と近い感覚でまだホットな時に…5年、6年離れてると、どんどん子育てって忘れていくので。すごく近いタイミングで同じような状況を迎えることが多くて、アドバイスいただいたりとか。

―もちろん、根本的に気が合うっていうのも当然あるでしょうし。お互いオープンな感じで表裏なさそうな…。

MEGUMI まぁ、出会った10年前はなんて言うんですかね、まだお互い尖ってたところもあったりして。なんか、今とは違う関係なんですけど。だんだん大人になって、丸くなって、ザックリしてきたというか(笑)。ちょうどいい感じにふたりとも、まぁおばさんになってね(笑)。

それはそれで気持ちがよくって、その時々で違うんですけど、変わりつつもずっと仲良くしていただいてるという感じですね。

―ネエさんからのメッセージで「また朝まで飲んで歌って語りましょうね」と(笑)。

MEGUMI ははっ(笑)。ホントに深くなっちゃってねぇ。お互いに働いてて子供もいて「現役でやるぞ!」みたいなテンションなんで。なかなかそういう人って、芸能界もいそうでいなかったりするんですよ。境遇が同じで、また私の周りの人たちでも音楽系多いんで、すごい理解し合えるんだと思うんですよね。だから、それはやっぱりとっても大切な方だなと。

「ぶん投げられて…うわぉ!みたいな(笑)」

―仕事と育児と両立させて、同志のようなね。それにしても、グラビア時代から振り返って、タレントとしてこんなにキャリアが続くとイメージしてました?

MEGUMI なんかねー、うっかり長くなっちゃいましたけどね(笑)。最初はもう、ただ楽し~!ってだけで、その先にどうありたいとか、お芝居をしたいとか一切なくて。「今がよければいい」みたいな感覚しかなかったんで、こんなに長くやらせてもらってるのはありがたいなって。

でも、グラビアはね、やっぱすごい楽しかったんですよ。もう旅行ですからね、あんなものは。ホント、オイシイもん食べさせてもらって。

―ははは。90年代くらいはまだバブル後でも余裕があって、いい時代だったですしね。

MEGUMI そう。もうね、月3~4回海外行って、写真集出したら売れるし(笑)。今はなんか、みんな過酷な感じだけど…。もちろん私らの時も、冬の寒い時でも海の撮影とかあったんですけど。でも、みんなで旅行しながら写真撮って、自分も若いから精神的に不安になっちゃった時でも助けてもらったりとか。なんか、不思議な濃さがありましたね。ほんと濃かった…うん。

―そもそも、最初は歌手を目指して、アメリカにも留学されたり。グラビアの世界をめざしてたわけではなかったんですよね。

MEGUMI そうですね。なんかこう、みんなに自然に求められる人っていると思うんですけど、私の場合、そういう天才肌では全くないから。自分で目的とかを見つけては突っ走って、その途中にちょっとずつ成長したり、失敗したりして辿(たど)り着いて、また次を見つけてってタイプだし。

歌手のオーディションに落ちまくってたんで、もう18とかであとがない。割とみんな15とか16とかでデビューしてたから、自分はもう遅いっていうか焦ってたんですよね。だから、なんでもやんないとマズいなと思って。スタート地点は歌手じゃなくても、途中でなれたらいいなっていう風に考えをシフトして。

それがたまたまグラビアっていう、もう全然違う世界だったんですけど。「もうこれしかない…!」みたいな感じで飛び込んでいったんですね。そしたら意外と楽しくて、気がついたらバラエティの世界にぶん投げられて、気がついたらドラマぶん投げられて…うわぉ!みたいな(笑)。それでもう10年間くらいは走り続けちゃったっていう。

―勢いというか、流れや人との出会いの運に任せてきた感じで。

MEGUMI ていうか、本来は「これやりたい!」「こうなっていきたい」っていうのをすごい明確にしていきたいタイプなんですよ。だから今はもうホント、マネージャーさんとか困ると思うんですけど、言葉にして紙に書いて「5年後、こうだから」とか「今年はこれ!」とか、全部具現化していくことで自分がそこに向かっていくっていう性分なんです。

それはデビュー当時から人間国宝の方とか一部上場企業の社長さんとか職人さん、クリエイターの方たちにインタビューするっていう仕事を、ラジオとかTVで形を変えてずーっとやってるんですけど。そこで皆さんおっしゃるのは「具現化することだ」って。それを常に聞いていましたし。

「言霊(ことだま)ってあるんだよ」とか70代の人間国宝の人に言われちゃうと「そうすか! じゃあ、そうします」みたいな。うっすら自分もそういうタイプだと思ってたし。なので、デビューして10年ぐらいからかなぁ…ノートに書いたりして。それをマネージャーさんとか周りとも共有するようになったのは最近3、4年前からで。より細かくなったっていうのはありますね。

ウチの旦那とか「狼に育てられたのか?」って

―実はA型なんですよね。らしいというか…几帳面だったり?

MEGUMI うーん、ざっくりしてるところもあるんですけどね、人に引かれるぐらい。「狼に育てられたのか?」ってウチの旦那とか言うぐらい(笑)、超ザックリしてるというか。「おまえがA型なんて嘘だ」とか言われることもあるんですけど。

―野生的というか本能に従うままという部分も(笑)。

MEGUMI そうそう。なんですけど、急に真面目になって、そういう事業計画書みたいなのを書いたり。だからどっちもあるんだと思うんですよね。

―そこで、やっぱり巡り合わせも大きいでしょうし。持って生まれた運やいいスパイラルに乗って、最初のグラビア時代も自分で受け入れられたわけですよね。

MEGUMI 「歌手になりたい」っていうのは社長(当時のイエローキャブ、野田義治氏)に言ってたんですけどね。ウチはホントにすごい、まぁ他の事務所にないぐらい「明後日からバラエティやるから」っていうノリなんです。「マネージャー行かないけど、何時にTBSでなんとかの番組だから」「えー!!」みたいな。で、行かされるっていう。

今思えば、度胸も付きますし、割と育てられたような感じがしますけど。とにかく、いきなりなんですよ。「ドラマやるぞ、月9だから」「やったことないんですけど!」とか。そういうのを10年間、ひたすら繰り返してたって感じ。「やりたい」とかじゃないですよね、「こなしていく」みたいな。

―ははは、それはめちゃめちゃ鍛えられますよね。

MEGUMI そう、めっちゃ厳しかったんですよ。いきなり、「バンジー飛べ」とかね。海外ロケ行ったら、帰りにはスタッフ全員に手紙を書いて渡せとか。そん時は腹立ったり悔しかったけど、そういう過酷なことを経験するのは大事だったかなぁと今思いますね。

―同じ所属だった小池栄子さんやサトエリ(佐藤江梨子)もインタビューでお話したことありますけど、みんなしっかりしてますもんね。しっかりならざるを得ないというか(笑)。

MEGUMI もう、ホントにならざるを得ない。ほんっとに信じられない体験を…水着でバンジーした女とかいないでしょ? 地球上に何人いるんですか? いないですよ。いきなりバラエティで「面白いこと言ってみて」とかスタッフが大勢いる前で、スベる女とかもあんまいないじゃないですか。

でも、やらないと収まんないんで。だから、そん時は憎いと思ってたけど(笑)、感謝してますよね。大抵のことでは驚かないというか、こなしていける人に育ててもらったなと。

グラビアで「恥ずかしい」とかは1ミリもなかった

―グラビアの撮影自体は楽しかったってことですけど、巨乳グラドル全盛みたいな時代で、そういう扱われ方に対する嫌悪感や拒絶感だったり、「なんで…?」って気持ちも?

MEGUMI それは全くないですね。やってみたら旅行気分で、しかもキレイに撮ってくれて。当たり前ですけど、それまでの自分の写真の中で一番キレイなわけですよ、プロのカメラマンの方に撮っていただいて。当時、太ってたのをちゃんとウェストが見えるように…立っちゃうとデブがバレるから、最初はずっと寝てるみたいな(笑)。

カメラ・塔下氏(当時、グラビアで撮影) でも、度胸はよかったよね。全然尻込みしない感じだったもん。

MEGUMI あはっ(笑)、そうだったんですかね。でも、なんかそう…思ってたより現場にはエロさが1ミリもなくて。「いい写真撮ろう!」ってみんな笑いながら、で、終わったら「ビールだ!」みたいな。すごい爽やかでクリエイティブな感じだったんで。

それがいざ世の中にグラビアで出るとエロを感じさせるものにはなるんですけど、それはそれで「ま、いっか!」って。ありがたいなっていう気持ちはあっても、「恥ずかしい」とかは意外と1ミリもなかったですね。

―やっぱり、現場は本気でものづくりしてますからね。お互いプロとしてイイものにしようよっていう。

MEGUMI そうなんですよ。海外の写真集をみんなで見て「こんなんやろう」とか、やっぱり皆さん勉強してるし。「じゃあ衣装はこういうことで」とか話し合って作る感じが「あ、こういう世界なんだ、すごい楽しいな」と思って。

続き⇒語っていいとも! 第40回ゲスト・MEGUMI「女郎系ですよ(笑)演じる役もみんな女っぷりがいいというか…」

●MEGUMI1981年9月25日生まれ、岡山県出身。2001年デビュー。持ち前のキャラクターで雑誌やTV番組、ドラマなどで活躍。近年は女優としての活動も目立ち、ドラマや映画、舞台など多岐にわたる作品に出演。昨年は金沢にカフェ『多聞』もオープン。芸能活動のみならず、多方面で活躍中。

(撮影/塔下智士)