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福島の山火事で“放射性物質拡散”はデマ? 大手メディアの危うい報道姿勢

[2017年05月14日]

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福島県浪江町で起きた山火事により、放射性物質が広範囲に飛散したとの情報も流れているが、実際は…?(写真はイメージです)

帰還困難区域内にある福島県浪江町の十万山(じゅうまんやま、標高448.4m)で4月29日に起きた山火事は12日間燃え続け、5月10日午後にようやく鎮火した。焼失面積は50ヘクタール以上。人が立ち入れない区域だけに消火活動も難航した。

火災の大きさと同時に今回、クローズアップされたことがある。それは山火事で放射性物質が飛散するかどうかだ。

ことの発端は、和歌山県の地方紙「紀伊民報」の5月2日付のコラム。知人から届いたというメールを紹介する形で浪江町の山火事についてこう書かれている。

『放射能汚染の激しい地域で山火事が起きると、高濃度の放射性物質が飛散し、被ばくの懸念がある。(中略)政府も全国紙も、この現実にあまりにも鈍感過ぎるのではないか』

浪江町の一部は今年3月31日に避難指示が解除され、住民が戻ってきている。もし、山火事が原因で住民が被曝をしたら大変だと注意を促した内容だ。

ところが、この記事に読売新聞と産経新聞が反応した。読売の記者は8日の内堀雅雄・福島県知事の定例会見で「紀伊民報に掲載されたコラムは、一部の方々にとっては不愉快な内容だ。(紀伊民報は)新聞協会に加盟している報道機関なので、何か対応する考えはあるのか?」と質問。知事が「県がやることは正確な情報発信に尽きる」と答えると、さらに別の読売の記者が「紀伊民報には対応していく必要があると考えられないか?」と畳みかけた。

また、産経新聞は5月8日夜の電子版で「福島・浪江の火事でネットにデマ情報『放射性物質拡散』雁屋哲さんや地方紙も言及」と題する記事を載せ、『一部地方紙はコラムで『放射性物質飛散』の可能性を指摘。実際は裏付けのない誤った情報だったが、福島県が火消しに動かざるを得ない状況となっている』などと述べた。

産経新聞が記事の中で、放射性物質が飛散しているのがデマだとする根拠はふたつ。

ひとつは『火災現場近くの3ヵ所に設置されている可搬型の放射線監視装置(モニタリングポスト)では、現在、空間線量率に大きな変動はない』こと。もうひとつは『福島県の担当者が、周辺環境に影響が及んでいる事実は一切ない』と話していることだ。

だが、いずれも正確な根拠とは言い難い。まず、福島県が火災現場近くの3ヵ所に放射線監視装置を設置したのは火災発生から1週間後の5月5日。それなのに、どうやって火災前後の空間線量率を比べられるのか?


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