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文在寅大統領誕生で未来ある日韓関係が?「慰安婦問題の合意“見直し”は白紙に戻すことではない」

[2017年05月18日]

「日韓合意の見直しに関しては、日本で誤解されているように思う」と語る金惠京氏。その真意は?

5月10日、韓国の新大統領に文在寅(ムン・ジェイン)氏が就任した。北朝鮮の核・ミサイル問題は対話による解決を重視する一方で、従軍慰安婦問題では2015年の日韓合意の「見直し」を公約として掲げている。

文大統領の誕生で韓国はどう変わり、日韓関係にどんな影響を及ぼすのか? 「週プレ外国人記者クラブ」第76回は、ソウル出身の国際法学者として様々なメディアで活躍する金惠京(キム・ヘギョン)氏に話を聞いた――。

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─金さんは5月3日から8日まで韓国に滞在し、今回の選挙戦を取材されてきたそうですね。まずは、肌で感じた選挙戦期間中の盛り上がりを教えてください。

 私が驚いたのは期日前投票に約1時間待ちの長蛇の列ができていた点です。今回の大統領選は最終的に投票率が77%を超え、有権者たちの関心の高さが示されましたが、これだけの行列ができている光景には本当に驚かされました。

期日前投票に行った有権者は若い世代が多く、彼らは投票日当日まで誰に投票するのかを全く迷わずに「早く文在寅候補に投票したい!」という思いだったと考えられます。

韓国の大統領選はこれまで候補者の出身地などを背景として地域間で票が割れる傾向がありましたが、今回は「世代間」で票が割れたと言っていいでしょう。5年前の大統領選挙でも高齢者が支持する朴槿恵(パク・クネ)氏と、若者が支持する文在寅氏に投票行動が分かれましたが、今回の選挙でそれは一層明確なものとなりました。

─2016年の米大統領選、そして韓国の2日前に行なわれた仏大統領選でも「国家の分断」が指摘されました。その分断は新大統領が決まった後も反対派のデモが行なわれるなど深刻化しています。世代間で票が割れたというのは、韓国も国家の分断の危機に曝(さら)されていると言えるのではありませんか?

 確かに、選挙戦期間中は世代間で分断が表面化し「米国の人種問題と同じように深刻」とまで言われていました。多くの家庭で若い世代が文在寅候補を支持し、親世代は保守系の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補を支持するといった構図が生まれたのです。

しかし、勝利後に文在寅氏が「私を支持しなかった人々にも仕える統合大統領になります」と宣言したように、大統領選後は分断が大幅に緩和され、韓国国民がひとつになって新大統領に希望を託す状況に変わっています。


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