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文在寅大統領誕生で未来ある日韓関係が?「慰安婦問題の合意“見直し”は白紙に戻すことではない」

[2017年05月18日]

─なぜ、そんなに早く分断を緩和できたのですか?

 最大の要因は新政権の人事です。選挙戦を通じて文在寅候補を支えてきた側近は、新政権でも重要なポストに就くものと多くの人が予想していました。過去の大統領を振り返っても、そういった論功行賞的な人事は慣習化していました。

しかし今回、まず選挙期間中に重要な役割を担ってきた側近たちは新たな政権に入ることを辞退し、彼らに代わって新大統領が政策の実現のために起用したのは「公正さ」「実力」「強い意志」という観点で厳選された大学教授、かつての学生運動のリーダー、実直な元国会議員や官僚といった人たちでした。

この人事を見て、選挙期間中に対立候補を支持していた層も「この大統領なら、韓国の未来を託せる」と納得し、国民がひとつにまとまることができたのです。

新政権の核となるのは、韓国で「386世代」と呼ばれる、現在50代を中心とした人たち(1961~71年生まれ)です。この世代は1980年代後半の民主化運動に当時は大学生として参加し、21世紀に入ってからは盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の支持基盤となる等、韓国の政治シーンで重要な役割を果たしてきました。

韓国の民主化を常に最前線に立って主導してきた層が、ついに国家の舵取りに直接関わるようになったのです。ある意味、民主化運動がひとつの完成形を得たと言ってもいいでしょう。これが、韓国国民がひとつにまとまって国家の分断を回避し、新政権に希望を見出すに至った最大の要因です。

危惧されていた世代間の分断を統合し、新政権は今後、経済面でいえば格差をなくしていくことも目標に掲げています。そして、表立って明言してはいませんが、最終的には南北の統合も視野に入れているのではないでしょうか。つまり、「統合」は新政権を象徴する重要なキーワードなのです。

─しかし、前回の大統領選で朴槿恵氏が選ばれた時も、韓国の国民は「家族と縁を切った」という彼女の言葉にファミリー・ビジネスへの利益誘導で汚職にまみれた過去の大統領とは異なる新しい未来を見出していたはずです。そして、その期待は見事に裏切られたわけですが…。

 確かに、朴槿恵前大統領は家族・親族を要職に就かせることはしませんでしたが、自分の友人や深い関係を持つ側近たちで周辺を固めていました。人事について言えば、いわゆる“オトモダチ人事”だったと言えます。

そして、崔順実(チェ・スンシル)のような長年の親友が発端となったスキャンダルで大統領の座を追われたわけです。それに対して今回、新大統領が行なった人事は「国民の統合」あるいは「韓国社会の改革」を実行するためのものでした。

その象徴とも言えるのが、青瓦台(大統領府)の総務秘書官に企画財政部(財務官僚)の李正道(イ・ジョンド)氏を起用した点でしょう。この役職は青瓦台の財政を担当するポジションで、歴代の大統領は全員、自分の側近を起用して、それが汚職の温床にもなってきました。

しかし、李正道氏は新大統領にとって会ったこともない人物です。新大統領が彼に電話をして就任を要請する様子が韓国では報道されていますが、それは「突然で申し訳ありませんが、やっていただけませんか?」という、これまでにないものでした。


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