週プレNEWS TOP 連載コラム "本"人襲撃 戦前なら不敬罪--森友学園の教育内容は現代の右派がイメージする「コスプレ劇」

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戦前なら不敬罪--森友学園の教育内容は現代の右派がイメージする「コスプレ劇」

[2017年05月23日]

「今後、ネット上の怒れる民意や、クレーマー的な人たちの声が教育行政に影響していく可能性は十分あると思います」と語る辻田真佐憲氏

日本の教育が揺れている。復古的な教育方針で知られた森友学園の国有地売却問題に対する首相夫人の関与疑惑や、3月末までに歴代事務次官を含む43人が処分を受けた文科省OBの天下り問題など、何かとグレーな事件が頻発しているのだ。

明治以来、日本の教育行政は政治や世論にしばしば翻弄されてきた。その歴史を「文部省」(現・文部科学省)をキーワードに読み解いたのが『文部省の研究「理想の日本人像」を求めた百五十年』である。著者の辻田真佐憲(つじた・まさのり)氏に聞いた。

* * *

―戦前の教育勅語を絶対視し、その復活を求める保守派の声が近年強まっているように思えます。しかし、歴史的に見れば教育勅語はしばしば改訂が議論されてきたとか。

辻田 教育勅語は明治23年、列強の植民地化におびえる日本が、国民の統合を目的として定めたものです。そのため、日本が大国化した日清戦争後から早くも改訂が議論され、解釈も柔軟になされてきた。教育勅語は本来「死守すべき絶対的な方針」では決してなかったのです。

そもそも明治前半時点の“望ましい道徳を形”にした文書にすぎないのですから、現代の時代にも合いません。教育勅語の復活はナンセンスな主張です。

―戦後70年以上を経た現在、復活論が出るのはなぜですか。

辻田 具体的な中身とは関係なく、右派なら教育勅語を全肯定すべき、左派なら全否定すべきというパターン化した認識が確立している点も大きいでしょう。55年体制の時代まで、左右の対立構造は支持者獲得のための「お約束」の部分もあったのですが、近年はそれがガチンコになってしまいました。

昨今、教育勅語の復活論が力を持ったように見えるのも「右派ならこうすべき」というパターン思考が暴走した結果です。特に現在は右派が強い時代なので、いっそうこうした傾向が強まっていますよね。


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