今や野球も英語で学ぶ時代に突入。時にはメジャー仕込みのスラングも教えてもらえるかも!?

元メジャーリーガーで、現在は解説者としても活躍中のマック鈴木氏(41歳)がプロデュースする風変わりな野球教室が4月にオープンした。なんでも準備運動を含めたすべてのレッスンが英語で行なわれる“英語野球教室”なのだとか。

「普通の野球教室は以前もやっていましたが、同時に英語も身につけられるスクールをぜひやりたいと以前から思っていたんです」(マック氏)

定員は1レッスン最大20名。下は5歳から10歳までで、毎週月曜日に1コマ1時間の枠で開講。東京都足立区東伊興にある屋内練習場施設で行なわれ、授業料は月1万2千円だという。

早速、記者もレッスンを見学させてもらったが、コーチ陣はマック氏のほかにも、米国や欧州でプロ野球経験がある、いわばネイティブレベルの英語を操るスタッフばかり。

「OK! Let’s try!」

そんなコーチのかけ声に、10名ほどの子供たちが構え、ゴロを捕球してはネットに投げ込む。うまくいけば拍手で褒められ、外せば腕立て伏せが待っている。とはいえ、「罰」という雰囲気は皆無で、みんな大笑いしながらやっている。

インストラクターの呼びかけはすべて英語で、BGMはメジャーの球場でよく聞かれる『Take Me Out to the Ball Game』と、まさにアメリカの野球スクールがそのままやって来た感じだ。

ユニークな発想は自身の体験から

マック鈴木氏が言う。

「5、6歳くらいは野球未経験の子も多いんです。そういう子たちはまず捕って投げる基本動作から教える。遊び感覚で、楽しみながらですね」

ここでは、日本流のシートノックやティー打撃のようなルーティン化された練習はなく、カリキュラムには英会話の時間も盛り込まれ、MLBに関する質疑もあるという。

「日本人はどうしても英語を頭の中で考え、理解して話そうとしてしまう。それを感覚で聞き、話せるようになってもらえれば、と思ってます」

野球と同時に英語を学ぶというユニークな発想は、マック氏自身の体験から来るものだという。

「僕は幸いにもメジャーまで行きましたが、それよりも20年間のアメリカ生活で英語を身につけたことのほうが人生の財産になっている気がする。この子たちも、英語を身につけることで、少しでも人生の選択肢を広げることになれば。野球はそのための入り口にすぎません。ゆくゆくは全国展開も目指しています」

残念ながら大人は対象外。大人にも人気が出そうだが。