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ドラマ『ウエストワールド』はフェイクニュースに溺れる現実世界への警告!

[2017年05月31日]

『ウエストワールド』の富裕層の姿は「フェイクニュース」を拡散する現代人の姿に重なると語るモーリー氏

『週刊プレイボーイ』本誌で「モーリー・ロバートソンの挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソンがドラマ『ウエストワールド』から見る現代人の姿について語る。

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Huluで配信されているドラマ『ウエストワールド』にドハマリしてしまいました。1973年に公開された同名映画のリメイク版として、アメリカのケーブルテレビ局HBOが制作した全10話のTVドラマシリーズです(シーズン2の配信予定もあるそうです)。

40年以上前、僕が父親と一緒に広島の映画館で見たオリジナル作品は「量産型の安っぽいSF」だったと記憶していますが、リメイク版は現実世界の深刻な問題を物語に内包しており、実によくできています。

ネタバレしすぎない程度に説明すれば、物語の舞台は、西部開拓時代をAIやロボット工学などの最先端技術で再現した体験型テーマパーク「ウエストワールド」。高額な入場料を支払った富裕層は、パーク内で暮らすアンドロイド(人型ロボット)に対し、欲望の赴くままに殺人やセックスに興じることが許されます。アンドロイドは決して報復しない(ことになっている)からです。

このパークが婉曲(えんきょく)的に表現しているのは、人間という生き物があらゆる場面で行なう「差別」の醜さです。作品で人間がアンドロイドに対して抱くあまりに露骨な差別意識には、人間の歴史におけるあらゆる差別が投影されているのです。

また、人間がアンドロイドを殺すときに選ぶ必要以上に加虐的な手法は、IS(イスラム国)のショーアップされた殺人行為を彷彿(ほうふつ)とさせます。延々と描写される残虐なシーンを見ていると、目を背けそうになりながらも、いつの間にか“エンターテインメント”として消化している自分がいる。それに気づいたとき、中東やアフリカなど世界各地の“惨状”を人類は放置している、という罪悪感を突きつけられ、「今度はおまえがやられる番だ」と問われているような思いに駆られます(深読みしすぎだといわれそうですが、国際ニュースに通じている人ならおそらくそう感じるでしょう)。


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