左から、串田アキラさん、よゐこ・濱口優さん、才木玲佳さん

6月1日、東京ビッグサイトで開催された「東京おもちゃショー2017」のバンダイブースにて「祝・ガシャポン40周年! 復活!『キンケシ』ステージ」が開催され、かつて1980年代にホビー界を席巻した「キンケシ」の復活が大々的に発表された。

既にバンダイの公式ショッピングサイト「プレミアム バンダイ」ではBOX売り15体セットの「キンケシプレミアム」シリーズが第3弾まで発表されているが、今回、6月下旬から復活するのはファン待望の「カプセル自販機」新シリーズ!

多くの報道陣が集まる中、まずは串田アキラさんによるアニメ『キン肉マン』の主題歌「キン肉マンGO FIGHT!」の熱唱ミニライブで幕を開けた。

続いて、お笑い芸人のよゐこ・濱口優さん、そして女子プロレスラーとしても活躍する筋肉アイドル・才木玲佳さんが登壇。濱口さんはキン肉マンのコスチュームを思わせるTシャツ姿で、そして才木さんはあのロビンマスクを思わせつつもセクシーさ溢れるオリジナルコスチュームを身に纏って登場!

イベント後半には、ロビンマスクコスチュームにちなんで、タワーブリッジを実際に濱口さんにかけるという荒業サプライズも披露!

才木さんがタワーブリッジを実際に濱口さんにかけるという荒業サプライズも!

その後、6月下旬に発売されるガシャポン「キン肉マン キンケシ01」新ラインナップの紹介が行なわれ、「キン肉マン」「ペインマン」「バッファローマン」「モンゴルマン」、さらに2体の超人が組み合う“ワザケシ”として「ネメシスドライバー」「アシュラバスター」の計6種がそれぞれ赤・ペールオレンジ・青の3色ずつ、全18パターンが登場することが発表された。

かつてのキンケシは全高40mm標準だったが、新シリーズでは全高46mm標準にややボリュームアップされているということで、その中からバッファローマンのキンケシを手にした才木さんは「パンプアップされている、好きな言葉です!」とまさに筋肉アイドルらしい表現でそのサイズアップを歓迎。

一方、長年、キンケシに馴染みの深い濱口さんも「やや拡大された分、造形が昔に比べて見やすくなっている。顔の表情もわかりやすくなった」とそのクオリティに太鼓判を押した。

さらに、関連商品としてバンダイ公式ショッピングサイト「プレミアム バンダイ」では、6月2日からキンケシを約10倍の全高450mmまで拡大してフルカラー彩色した新商品「超デカキンケシ キン肉マン(フルカラーVer.)」の予約受付が開始されることも告知され、イベントのラストでは再び串田アキラさんが登場。TVアニメの2代目主題歌である「炎のキン肉マン」を熱唱して、会場の興奮覚めやらぬままこの日のステージは終了した。

熱唱する串田アキラさん

イベント終了後、ステージを終えたばかりの楽屋を直撃。メインゲストとして登壇した濱口さん、才木さんにあらためて今回、告知されたキンケシ新商品の印象を独占取材で聞いた!

夢の対決の妄想が広がるんです!

超デカキンケシを持つ才木さんと、番組で考案し、今回特別に制作された「Mr.USB」のキンケシを持つ濱口さん

―お疲れ様でした! ステージでも紹介された6月下旬に発売される新商品のサンプルをこちらにご用意しましたが、ご覧になっていかがですか?

濱口 ホント見やすくなってる。

才木 よく見直しても、すっごく造りが細かいんですよね。

濱口 今回、昔に比べてサイズアップされというのがひとつのポイントだと思うんですけど、これがちょうどいい具合のサイズアップ感なんですよ。

―と言いますと?

濱口 僕はこのキンケシのサイズ感が大好きだったんで、少し大きくなったのは見やすくなったし迫力も増していいと思う半面、これ以上大きくなると今度は手に取って遊びづらくなるので、またちょっと違うんですよね。そのバランス感覚が絶妙なところでサイズアップされているのがすごくいいと思いました。

―さすが実際にヘビーユーザーとして遊んでいらっしゃった濱口さんならではの視点ですね。一方、才木さんはさすがに小さい頃から馴染みのある商品ではないですよね。

才木 はい、でもそういう伝説のホビーがあったというのはもちろん知識として知ってました。たぶん親から聞いてたんだと思います。『キン肉マン』を観てた世代だったと思いますので。

濱口 ええ! “親”が世代なんだ!?(笑)

才木 はい! でも「懐かしい!」っていう感覚がない私から見てもすごく面白くて魅力的です。このサイズだと集めたくなりますし、集めたら今度は並べて飾りたくなりますよね。超人なのにすごくかわいいです!

―この6種の中で、それぞれ特に気になるものを選ばれるとしたら?

濱口 僕はこのワザケシのネメシスドライバーですね。ワザケシって昔からありましたけど何が魅力的かというと、技が完成した状態もいいんですけど、1体ずつバラして単体で見ても遊べるんですよ。そこがまたいいんです。

才木 確かに、どういうポーズなのか想像が広がりますよね!

濱口 このネメシスドライバーかけられてるロビンも、単体にして足で立たせたら…ホラ、お辞儀してるみたいに見えたりするでしょ?

才木 アハハハハ! ホントだ、お辞儀してる!

濱口 ネメシスもドライバーじゃなくて単体にするとドロップキックしてるようにも見えるでしょ。それで夢の対決の妄想が広がるんですよ。そのへんがワザケシ好きやったんですよね。

キンケシを鍋で煮る…都市伝説

ワザケシは取り外しも可能!

―それに色も3種、あえてバリエーションをつけて作るとのことですが、色についてのこだわりは?

濱口 僕は今回、青が出てくれるのが嬉しいですね。

―ペールオレンジよりも青だった!?

濱口 昔のキンケシもペールオレンジだけじゃなくてたくさんカラーがあって、青いのもあったんです。それでやっぱりペールオレンジが一番メジャーだったし求めてはいましたけど、でも同じ造形でも青いのは僕にはちょっと強そうに見えたんですよ。クールに見えて!

才木 言われたらそんな気がしてきました!(笑)

濱口 そういう妄想が働くのも、この単色というのが大きいんですよね。

才木 色が実際のキャラクター通りに丁寧に塗られてたらどうなんですか?

濱口 またそれは違うんよ(笑)。この単色やからこそ想像を足していけるところがまた面白さやねん。例えば、塗られてないからこそ、逆に血とか出てるのも想像できるでしょ。塗られてたらそういう想像は出てこないんですよ。制限されるんです。

才木 へ~! じゃあ塗ってないのがむしろいいんですね!

濱口 僕はそうでしたね。でも、塗る派もいました。赤く塗って大流血させてるやつとか(笑)。あと腕の付け根とかに少し切れ目を入れて、可動域を無理やり広げてるやつもいましたね。

才木 えええ~! 自分で手を加えちゃうんですね!?

濱口 でも僕は認めてなかったですけどね。それは邪道やと思ってましたから(笑)。

―さすが“リスペクト”の精神を感じます!(笑)

濱口 他にもいろんなことやってたヤツいましたよ。ある日、キンケシを鍋で煮るというのをやり始めたヤツがいたんですよ。

―なぜそんなことを…?

濱口 昔のキンケシって、カプセルに入って出てくるからちょっとグニャッて姿勢が曲がってることがあったんですよね。でも鍋で煮たら元に戻るぞってウワサが学校で広まって(笑)。

才木 それで煮ちゃったんですか!?

濱口 信じて僕も煮ました! そしたらオカンに見つかってメッチャ怒られて(笑)。

才木 アハハハハ!

―そもそもそれ効果あったんですか?

濱口 いや、あんまり…(笑)。しかも鍋底に沈んで接触してる部分ってめちゃくちゃ高温になってるから変形とかしてるし。全然意味ないからマネしないでくださいね。

キンケシドンピシャ世代の濱口さんと、お父さんがハマっていたという才木さん

キンケシが男子と女子の対立の火種に

―ちなみに才木さんが新ラインナップの中で気になるのは?

才木 私はこのアシュラバスターですね。技を繰り出してるアシュラマンの表情がしっかり作られててすごくいい!

―顔だけじゃなくて腕の造りも細かいですよね。

才木 そうそう、一本一本違うんですよ。このゴツゴツ感もたまらないです! でもこれはこのままじゃ立たないんですね?

濱口 これは空中での技シーンを再現してるから、立たなくていいんじゃないかな。

―さすが、説明も完璧です(笑)。ちなみに今回、通販での箱売りではなく街角の自販機での復活というのも大きなポイントだと思いますが。ガシャポンを回すということでの何か思い出も?

濱口 小学6年だったと思うんですが、その頃から女子の方が先に大人になるような感覚があって、男子のことを子供扱いするようになってきたんです。でも僕ら『キン肉マン』大好きやから、みんなで集まってガシャポン回してるんですけど、そこに女子が通りかかると「アンタらまだまだ子供やな!」みたいなこと言われるんですよ。それが悔しくてね。「ええやんけ、こっちは必死で集めとるんじゃ、ほっとけやー!」って(笑)。

才木 ああ~、はいその感じ、なんかわかる気がします!

―キンケシは男子と女子の対立の火種にもなってたんですね(笑)。

濱口 でもホント必死でしたよ。友達の中には目利きもいましたからね。

―目利きとは?

濱口 例えば、バッファローマンが持ってなくて欲しいとするじゃないですか。するとその目利きのやつがガシャポン並んでるところの隙間に入って、横から見て「あと3回、回せば出るぞ!」とか教えてくれるんです。

才木 その人、すごいですね。それでホントに出るんですか!?

濱口 いや、出えへん(笑)。

才木 ひどいじゃないですか!(爆笑) へえ~、でもそんなドラマがたくさんあったんですね!

濱口 そうです。他にもそういう話は山ほどあります。だからいよいよガシャポンの自販機で復活するというのは感慨深いものがありますね。昔、好きだった大人の人だけじゃなくて、今の子供にもそういう感覚をぜひ味わってもらいたいです。

才木 私はあまりそこまでハマりこんだことはなかったんですけど、そういう話を聞くと私も回してみたくなりました!

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ガシャポン新シリーズ「キン肉マン キンケシ01」は6月下旬から全国の玩具売場、量販店などに設置されたカプセル自販機にて1回200円(税込)で、まもなく復活!

また東京駅一番街にあるガシャポン初のオフィシャルショップ「TOKYO GASHAPON STREET(トーキョーガシャポンストリート)」でも6月下旬からキンケシコーナーが展開されるということで、かつて熱狂した世代のみならず、才木さんのように新たに興味を抱かれた方も是非、足を運んでみては!

(取材・文/山下貴弘 撮影/榊智朗 (c)ゆでたまご・東映アニメーション)