なりゆきで始まったふたりの関係は…

こんな彼女にごはんを作ってもらいた~い! 男の妄想を写真で叶えるミニドラマ『パジャマレシピ』。お料理おねえさん・大森麻里が、朝と夜の毎回違ったシチュエーションでアナタの彼女を演じちゃいます。

彼女が語りかけてくるor彼女に語りかける…それぞれの恋愛シチュエーションをその日によって体感ーー。紹介するレシピは朝晩のメイン食材は同じでコンビニでも買えるもの。簡単&クイックメニューで料理の幅も広がって、恋愛ムードを楽しみながら女子ウケしそうな料理男子にもなれちゃうぞ!

ベンチャー企業に勤める彼女は、帰国子女で奔放な性格。常連だったレストランのシェフ・Gさんと付き合い始めたものの、ふたりの関係は最初から“なんとなく”で…。きちんと「彼氏と彼女」をはっきりさせたい彼女は、翌日に女友達との海外旅行を控えたその夜、決心して…。

「ちょっとだけシーズンオフだから、マリーナ ベイ サンズもツアーで格安だったの。それで夜景を見ながら、プールに入ろうかなって」明日から女友達とずっと憧れだったシンガポール旅行に行く、私。Gさんが空港まで送るよって、ウチに来てくれたの。

「え、それって絶対必要なの?」荷物の中にあったお気に入りのカメラを見て、ちょっと驚いてたけど。何々~、子供っぽいとか思われてる?でも愛用でお気に入りだし、デジカメもいいけどアナログも魅力あるんだから!

仕事終わりにウチに来たGさんとは元々、私が常連だったお店のシェフとお客の関係だったけど。行くたびに話すうち、いい雰囲気になって、なんとな~く今は彼氏っぽい感じ。「俺、シンガポールは行ったことないからさぁ。チキンライスって、タイやマレーシアと味が違うのかな? 日本はローカライズされてるから…」なんて、ガイドブックのグルメページに見入ってるけど、自分も行きたかったのかな。

「どうだろう。私も食べたことないし…」そもそも、まだふたりで旅行したこともないし。お店やってたら、なかなか休みを取れないのもわかるけど。やっぱり、そろそろはっきり言わなくちゃ。

彼女が決意した「言おう」とは?

私が育った外国は日本人みたいに告白する文化がなくて、ティーンの時はみんななんとなく流れで付き合ってる感じになってたけど。いかにも積極的でノリのいい帰国子女に見えて、ちゃんと告白とかしてほしい私のマインドって、やっぱり日本人?

「ごはんはまかないで食べたんだっけ? 教えてもらったの作ろっかな~って思うんだけど。どう?」でも、Gさんは「うん、じゃあ食べようかな」なんて、特に私の料理なんて期待していない風の返事だし。教えてくれた時は優しかったのに、もうそこは彼氏気取り?

「前にお店で出してくれたじゃない、明太子チャーハン。それをウチで簡単にパスタソースで作ろうと思って」「いいよ、店じゃないんだし…」やっぱ興味なさげで、フライパンに集中する私のほうを見てくれてるんだかいないんだか…。もしかして、まだガイドブック見てる? そんな気になるなら、私と一緒に行きなさいよ~!

彼に教えてもらった料理をはさんで座ると…。

「ねっ! ちゃんと丸く盛りつけるテクニックも覚えてたでしょ?」ようやくこっちを向いたGさんは「美味しそうな匂いじゃん。簡単っていうか手抜きっていうか、でもまぁアイデアだよな」とちょっと興味津々。

「そんな風に言わないで、食べてみて」すねたフリした私を前に「いっただきま~す。おっ、ウマっ。これじゃ、ちゃんと明太子を使ってる俺、なんなんだよっていう感じだよ」なんて言いながらパクついて完食。ちょっと悪かったなって思ったのもあるのかな…。

「ねぇ、Gさん……」空になったお皿を前に、私は言葉を続けた。「私たち、なんとなく馴れ合いみたいになっちゃってるけど。付き合ってるんだよね? ちゃんと好きとかもお互い言ってないでしょ? だから、旅行行って会えなくなる前に言いたかったの…大好きです!」だから、今度は一緒にどこか行きたいなーー。

■恋愛レシピ30 明太子チャーハン材料(1人前)

明太子パスタソース…1袋卵(溶いておく)…1個ごはん…茶碗1杯分生姜(すりおろし)…少々ちりめんじゃこ…10g万能ねぎ(小口切り)…ひとつかみ塩・こしょう…少々(付属の海苔…1袋)サラダ油…適量

1.器にご飯を入れ、パスタソースを加えて混ぜあわせる。2.フライパンにサラダ油を弱火で熱し、生姜を炒め、香りが立ったら中火にし、じゃこ、ねぎを加えて炒める。3、卵と1のご飯を加えて強火で炒め合わせ、塩・こしょうで調味する。

出演:大森麻里 オフィシャルサイトhttps://mariomori.amebaownd.com/

撮影:早川善博 ヘアメイク:大田奈々恵 編集協力:渡邉裕美