電話は忙しい人にとっては非常に効率の悪い連絡手段?

“ホリエモン”こと堀江貴文氏の「電話してくる人とは仕事するな」という持論が話題を呼んでいる。

『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、堀江氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏が前編「効率も悪いし拒否したほうが幸せ」に続いて語る、「電話よりメール」な理由とは?

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ホリ 電話をしている間って基本的に何もできないからね。メールやLINEみたいに、文字なら速読みたいなのもできるけど、電話だとそれすらできない。基本的に同期通信のツールだから忙しい人にとっては非常に効率の悪い連絡手段なんだよ。

ひろ それに、電話の非効率さって電話がかかってきた人だけの問題じゃないですからね。例えば、打ち合わせや会議中に電話が鳴って話が中断することとかあります。なので、僕の知り合いの会社とかでは、電話代行を使って営業電話が直接かかってこないようにしていたりします。

ホリ それはいいね。なんで電話するのか謎だったけど、断りにくくするためってのは有力だろうね。

ひろ メールだったら断られるであろう案件を、ダメ元でお願いしたいとかはありそうですよね。

ホリ 電話をやめると楽だから、一回試してみればいいのに。

ひろ それに、この件って自分が被害者にもなるんですよね。電話をされる側は時間を損しているわけですから。

ホリ 自分がされてイヤなことは相手にもしないってのは当然の話だよね…。

ひろ ただ、業務上、メールやLINEより電話が便利なときもありますけどね。例えば、長時間圏外の場所に行くことがわかっていて、急いで状況説明をしたいときとか。相手の返答を待っている時間がないので、手短に電話で説明したいとか。

ホリ そうかもしれないけど、そんなケースめったにないじゃん(笑)。

個人間のやりとりだと電話をする必然性はなくなっているけど…

ひろ 1年に1回あるかないか(笑)。あとは待ち合わせとかで迷ったときとかですかね?

ホリ 最近はグーグルマップがあるからそれもないよね。現在地の位置情報を送ればかなりリアルな場所を伝えることもできるし。

ひろ それに店で待ち合わせにしちゃえば、相手が見つからない確率はもっと減るわけですから。そんな感じで個人間のやりとりだと電話をする必然性はなくなっていますけど、銀行とか保険会社とかクレカ会社とかは普通に電話を使うんでしょうねぇ。

ホリ ほんとなんとかしてほしいよ。せっかくスマホになったことで電話もアプリのひとつとして位置づけられて、LINEとかの存在感も増してきているのに。人々の習慣は簡単には変わらないってことが今回の件で改めてわかった。

ひろ まあ、電話をする機会は年々減っているので、将来的にはこういった議論も存在しなくなるかもですね。ただ、悪く言えばなかなか現状は変わらないので、数年先まで同じことを言ってそうな気もしますけど(笑)。

(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『やっぱりヘンだよね』(集英社)が好評発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき)1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『ソーシャルメディア絶対安全マニュアル』(インプレスジャパン)