『ハロー張りネズミ』で“萌美”を演じる片山萌美ちゃん

7月14日(金)の夜10時からスタートするTBS金曜ドラマ『ハロー張りネズミ』。弘兼憲史原作の人気漫画を映画『モテキ』、『バクマン』、『SCOOP!』などの大根仁(おおね・ひとし)監督が、演出・脚本・編集までを手がける探偵ドラマだ。

バカでスケベだが、人情に厚く、事件の嗅覚と行動力抜群の主人公・七瀬吾郎(ゴロー)を瑛太が演じ、その相棒の小暮久作(グレ)を森田剛、ある事件を機に出会うミステリアスな美女を深田恭子、ゴローとグレが働く「あかつか探偵事務所」の所長役を山口智子が務めるほか、蒼井優やリリー・フランキーなど豪華な俳優陣が顔を揃えている。

そこで今回、このドラマで「あかつか探偵事務所」の面々が集うスナック「輝(キララ)」のアルバイトで、看板娘の“萌美”に扮する週プレのグラビアでも大人気の片山萌美ちゃんに撮影裏話を聞いた。

―出演が決まった時の心境を教えてください。

片山 もうビックリでした! 前に大根監督の映画『SCOOP』に出演させてもらったのが、今回の出演に繋がったので棚ボタ感覚もあります(笑)。

―看板娘の役名も「萌美」ですが、どう演じているのですか? 

片山 原作にはない役で、撮影前に大根監督からは「スナックで働く女のコを見てきて」と言われました。それで、実際にスナックに行ったら働いている女性たちが別にセクシーな立ち居振る舞いをするでもなく、とにかく楽しそうに会話をしていたんですね。だから私も、“萌美”は露出度の高い格好だけど、セクシーではなくて“ナチュラルな感覚”で演じています。

片山さんが演じるスナックの看板娘「萌美」ちゃん。ざっくり空いた胸元がセクシー!

―“萌美”という存在は、自分との共通点も多いということ?

片山 似ていますね。性格は私自身がグラビアでセクシーなことをしているけど、普段は「男っぽいね」と言われるほうだから、“萌美”もセクシーな性格ではなく、サバサバした普通の女のコとして演じています。服装も露出の高いところは一緒かな。今日の私服はドラマの“萌美”に近くて、これがロングパンツになると片山萌美だし、シャツの襟首がもう少し開いていると“萌美”になる(笑)。

―撮影現場の雰囲気はどうですか?

片山 フンワリしています。瑛太さん、森田(剛)さん、深田(恭子)さんと、皆さん穏やかな雰囲気の方なので。山口(智子)さんも場の雰囲気を「ヨッシャー」と盛り上げたりもされますけど、基本的には静かな方なので大人な撮影現場です。

―大根監督はどうですか? 

片山 初めに撮影に行った日に、瑛太さんから「大根さんはめっちゃ撮るよ」とアドバイスされたんですね。だから、撮影は深夜までかかると覚悟してて。ただ、実際はワンシーンを長回しでたくさん撮るんですけど、撮影時間はスケジュールよりも早く終わったりして。予定では深夜終了だったのが、夕方6時に終わることもあって、「ほんとに帰っていいの?」という気持ちになったり(笑)。おトク感があるし、毎回、『監督、スゴイ!』と思わされています。

―ところで、『ハロー張りネズミ』の登場人物なら誰がタイプとか?

片山 マスターかな。ロッチの中岡(創一)さんが演じるマスターはお父さんがお金持ちなんですよ。そこがいい(笑)。

―完全に下心ありじゃないですか。

片山 だって、瑛太さん扮するゴローは付き合うと大変そうでしょ。スケベだし、熱血が過ぎるので、突っ込みすぎていつ大ケガをするかわからない。森田さん演じるグレは、身体能力はすごいけどヘタレ感が否めない。そうなると、消去法でマスターになっちゃう(笑)。それにお金は大事ですよ。大学時代は学校のない日はカフェで朝6時から3時間バイトして、朝10時から夜11時までは別の飲食店で働いていたから、お金の大切さをよく知っているので(笑)。

片山さんがタイプと語るマスター(ロッチの中岡創一)との2ショット

女優としてちゃんと考えているんです(笑)

―豪華な共演者と一緒に仕事ができる今回の現場では、グラビアや舞台とは違う新たな発見もありましたか?

片山 共演の方々のスイッチの切り替えがすごくて、私も引っ張られている感覚があります。ただ、どんな仕事でもそれに没頭している時は気づかないんですけど、次の現場に行った時に「ああ、前の現場でこういうことを得ていたのか」という発見があるんです。だから、今回のドラマが終わって次が始まった時、この連ドラで経験したことが引き出しの中に見つかるんだと思います。

―その引き出しに何が入っていたら最高に嬉しいですか?

片山 山口智子さんのエッセンスが入っているといいな。演技はもちろん素晴らしいし、人としての気遣いも見習いたいし、身のこなしや立ち居振る舞い、声のトーン、もう全部がカッコイイんです! 「山口さん、ありがとうございます!」って思いながら、いつも演技を勉強させてもらっています。深田さんの可愛さも入れたい!

―目指している女性像はセクシーではなく、カッコイイなの?

片山 “わかりすぎない女性”がいいなと思っていますね。今の時代、なんでもSNSにアップするのは仕方ないとわかっているし、私もツイッターとかやっていますが、全部がわかっちゃうと魅力が減っちゃう気もしているんです。片山萌美の全部を伝えたら、どんな演じ方をしても「結局は演技でしょ?」と思われちゃいそうで。元々、SNSが苦手っていうのもありますけど、女優としてやっていくためにちゃんと考えているんです(笑)。

―グラビア、舞台、ドラマと活動の場が広がっていますが、今後目指しているのは?

片山 まだまだ目の前のことで精一杯です。ただ、以前に連ドラに出させてもらった時に、また連ドラに出たいと思ったんですね。そうしたら、今回、声がかかった。それで撮影に参加したら、もっと現場を経験したい欲が強まったんです。連ドラは場数を踏んで経験を積まないとわからないことが多い。それに毎回、次のエピソードの台本をもらって読んだ時にストーリーがどうなるかを楽しめるので(笑)。あと、映画も好きなので、やっぱり映画に出演したいですね。

―知名度が上がってきている実感は?

片山 片山萌美は週プレさんから始まっていますからね、ありがたいです。

―街を歩くのも大変になっているのでは?

片山 全然ですよ。今日のような服装でガンガン歩いていますし、ナンパはされないけど、「キャバクラで働きませんか」って声はかけられたり(笑)。…あ、でも少し前に洋服を買いに行ったら女のコから「一緒に写真を撮ってください」と言われました。男性からあまり話しかけられないのに、女性が知ってくれているというのがすごく嬉しかったですね。

―最後にこの夏、ドラマの他にしたいことは何か…。

片山 遊びたいです。去年までは「仕事がしたい」と言っていたんですけど、でも今年は仕事もしたいし、遊びもしたい。海に行ったり、フェスに行ったり、旅行したり…。遊んで気持ちを切り替えて、次の仕事にドカッと打ち込みたい。そんな気持ちです。

―それはオフを楽しみたいと思えるほど、オンの仕事が充実しているからでしょうね。

片山 そうなのかも。あと週プレ酒場にも行きたいんです。事務所の女のコたちで、女子会やろうと盛り上がっていて。

―週プレ酒場を予約した日に、お客さんで来ている片山萌美ちゃんに遭遇したらすごくラッキーだし、緊張して話せなくなる男性ばかりになるかもしれませんね。

片山 そんなことないですよ。めっちゃ唐揚げを薦めて、売上に貢献します。ネギ塩味の唐揚げ、100%間違いない美味しさなんで。ここぞとばかりに学生時代のカフェやレストランでのバイト経験を生かします(笑)。

(取材・文/津金壱郎 撮影/山本雷太)

■片山萌美(KATAYAMA MOEMI)1990年10月1日生まれ 東京都出身 身長170㎝ B92 W59 H87 ○7月14日(金)22時放送開始予定のドラマ『ハロー張りネズミ』(TBS系)にスナック「輝」の萌美役でレギュラー出演。最新情報は公式Twitterまで【@neichiamo】

■TBS金曜ドラマ『ハロー張りネズミ』は7月14日(金)22時~放送開始! 詳しくはオフィシャルサイトをチェック!