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サッカー少年の憧れがバルサやレアルではなく、あの日本のクラブだった時代──運命を変えた真相とは

[2017年07月31日]

学生時代に憧れた読売クラブの思い出を語ってくれた宮澤ミシェル氏

サッカー解説者・宮澤ミシェル氏の連載コラム『フットボールグルマン』第6回。

現役時代、Jリーグ創設期にジェフ市原(現在のジェフ千葉)でプレー、日本代表に招集されるなど、日本サッカーの発展をつぶさに見てきた生き証人がこれまで経験したこと、現地で取材してきたインパクト大のエピソードを踏まえ、独自視点でサッカーシーンを語る――。

今回は、日本サッカー界にまだプロリーグがなかった30年前、日本の多くのサッカー少年たちが憧れたあのクラブについて

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世界中のサッカーをTVだけではなく、スマホでも簡単に観られる2017年ーー本当に凄い時代になった。きっと、いまの子どもたちにはバルセロナもレアル・マドリードもマンチェスター・ユナイテッドもバイエルン・ミュンヘンも身近な存在なのだろう。

私の頃といえば、サッカー番組はテレビ東京の『ダイヤモンドサッカー』しかなかった。そこで取り上げられる海外チームは憧れのクラブというより、遠い遠い存在だった。

そんな時代に私が憧れたチームは、読売クラブだ。彼らのサッカーを観たことで憧れを抱くようになったわけではなく、一緒にプレーする機会を通じて「将来はこのクラブに入りたい」と強く思うようになった。

最初の出会いは高校時代。学校のサッカー部の監督から「読売クラブで練習してこい」と送り出され、高校で試合がない時は基本的には読売クラブで練習していた。

練習グラウンドがあった「よみうりランド」までの移動は電車。千葉県市原から行くと2時間近くかかる。高校の先輩は2日くらいで行かなくなったが、私は読売クラブでの練習が楽しかったので、移動距離の遠さにめげることはなかった。

あの頃はラモス瑠偉がまだ22、23歳くらいで、若い選手たちが多く活気に満ちていた。ラモスの幼なじみのジョージ・トレドには互いに言葉もわからない中、決してきれいとは言えない寮の部屋に泊めてもらったりもした。

そうした経緯もあって、高校卒業を控えてほとんどの日本リーグの企業のサッカー部から誘われたけれど、世話になっていた読売クラブに入団しようと考えていた。そして、現役を退いたら体育教師になろうと漠然とだが決めていた。

そのことを母に告げると「体育の先生になるには大学を卒業しないとなれないよ」と言われて愕然とした。今にして思えば、それぐらい知っておくべきなのだが(苦笑)。とにかく高校3年生の私は、慌てて大学進学の可能性を模索したというわけだ。そして最終的に「大学を出て、その時にまた誘われたら読売クラブに行こう」と決めた。

国土舘大に進学してサッカー部に入り、3年時にFWからDFに転向。不慣れなポジションを任され、「これでは日本リーグのチームからは誘われないな」と諦めかけたこともあった。だが、DFの奥深さに気づいてその面白さにのめり込むうちに、再び実業団から声がかかるようになった。

私が大学4年の頃に読売クラブを率いていたのは、グーテンドルフというドイツ人監督だった。国士舘大は鶴川にグラウンドがあり、よみうりランドが近かったこともあって、4年生になるとグーテンドルフ監督に呼ばれて、よく読売クラブで練習していた。


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