志を燃やして、くじけずに仕事をしてほしい

浦和レッズおよびそのサポーターに対し、「他人に自分の人生乗っけてんじゃねえよ」「くたばれレッズ!」など何度となく挑発的なツイートを続け、大炎上を起こした上西小百合衆議院議員。

自身に注目を集めるための炎上商法と見る向きもあるが…。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

* * *

もう「炎上」という文字に、すっかり目が慣れてしまいました。上西議員のサッカーに関する発言が大きな騒ぎに。

サッカー騒動に関連する発言ではないですが、上西さんは7月7日にこんなツイートをしています。

「今の政治家ごときを“上”だと思っている人なんてどこにもいません。私に限らず政治家なんてそれぐらい馬鹿にされています。(中略)“今の”政治家の仕事は“表面上”アタマをペコペコ下げて国民のガス抜きをする事。他には無し」

それを言ったらおしまいです。国会で無力感を覚えるとか、街頭演説で手応えを感じないとかいろいろ鬱積(うっせき)した思いがあった上での自虐的なツイートなのかもしれないけど。

バカにされても、むなしくなっても、こんな人たちのために政治やるのなんて…という気持ちになったとしても、もっと住みやすい社会にしようとか、不平等をなくそうとか、くじけずに仕事をしてほしい。それはどの政治家にも求められていることだし、そこにこそ心血を注ぎ、志を燃やしてほしい。

地道に政治に期待している人の怒りは、炎上騒ぎより、もっともっと熱いと思います。

●小島慶子(こじま・けいこ)タレント、エッセイスト。テレビの街頭インタビューで「総理なんて誰がやっても同じ」「今の議員はバカばっかり」などの意見を放送していることがあるけど、誰がやっても同じじゃないだろ!と毎度思う