アフラックのCMでは不老不死の男を演じ、ますます世間の目を惹く加藤諒さん

あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ“友達の輪”を!とスタートした『語っていいとも!』

第44回のゲストで芸人のレイザーラモンHGさんからご紹介いただいたのは俳優の加藤諒さん。

『あっぱれさんま大先生』で2000年に芸能界デビューし、子役時代から映画、ドラマに多数出演。ここ数年、話題作での特異なキャラで俄然注目されている個性派。

そのインパクトあるビジュアルも人気でバラエティ番組にも引っ張りだこだが、アフラックのCMでは不老不死の男を演じ、ますます世間の目を惹く、その素顔とはーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

―前回のHGさんから加藤さんという、ちょっと意外な展開で(笑)。

加藤 いえいえ、ありがたいです。意外ですかね?

―芸人と役者という違いもですが、年齢差もありますしね。

加藤 そうですね。きっかけがTBSのオールスター感謝祭の時で…マラソンあるじゃないですか。それで着替えてる時にちょっとだけお話させていただいて。で、連絡先交換して…“逃げ恥”(『逃げるは恥だが役に立つ』)が番宣に出てた時だから、去年の秋?

―じゃあ結構、最近なんですね。

加藤 そうなんですよ! それで…僕はパンちゃんって呼んでるんですけど、パンちゃんと奥様の杏さんと子供たちとでよくご飯に行くようになったって感じで。

―その一番最初に携帯カバーの趣味で意気投合したそうで。

加藤 そうなんです! 食品サンプル(笑)。パンちゃんも僕も食サン好きで、いっぱい売ってるところを知らない?って言うから、iPhoneだったらここだよって教えたりして。

―それでHGさんは合羽橋まで行ったそうで。世代を超えて繋がったというか、ウマが合ったという。

加藤 あはは、でもそれあるかもしれない、本当に。その時のぜんざい、今も使ってて(笑)。パンちゃんがカレーだったかな。そこから繋がったんです。

―HGさんは後輩と飲み歩いたりもあまりしないそうで、珍しいんですよと言ってましたけど。よっぽど相性がよかったのかなと。

加藤 わー、嬉しいです! 自分もどちらかというとそうなんで。でも、いつも誘ってくださって。食品サンプル作りとかも体験で行ったりしてるんですけど、誘ってもなかなか行ってくれる人がいなくって。そこでパンちゃんとか、あとまだ行けてないですけど北斗晶さんとか輪が広がろうとしてますね。

―ちなみに、なんでパンちゃんなんですか?

加藤 なんか、初めてご飯行った時に、あだ名を付けあおうみたいな話になって。HGさんは奥様からパンちゃんって呼ばれてて…なんでかわからないんですけど、じゃあそれでって(笑)。

「あははは…やだー、やだー(笑)」

―そこはツッコミもせず?(笑) で、自分はなんてあだ名に?

加藤 諒ぽんって呼ばれてましたね。

―(笑)その諒ぽんへのメッセージですが、先日またご飯に誘ったら、ドラマの役作りでボクサーの体になるために食事制限してるからとお断りされたそうで…。

加藤 そうなんですよー! お話をいただいたのがもう放送10日前とかにそれが決まって、必死になって豆腐しか食べてなかったんですね、その時…。

―で、HGさんから「ドラマ観たけど、まるで変わってないやん!」っていうツッコミが(笑)。よっぽどストイックなことになってると思ったら…。

加藤 全然痩せてないってやつ、あははは…やだー、やだー(笑)。でも自分も最初に「いや無理でしょ」って(笑)。バッキバキな体はさすがに無理でしょって思って、でも結構頑張ったんですよ。そういう時に限って、perfumeのあーさん(西脇綾香)とか武井壮さんとか、いろんな方からご飯誘っていただいて、どうしようって。

―どんなことになってんだよ!?ってツッコミが、だいぶ皆さんから入ってたはずですね(笑)。でも自分的にはその10日間でやり尽くして?

加藤 やり尽くしましたよ~。もうサウナも行って、お豆腐しか食べない生活して、一応、ボクシングジムでも教えていただいて筋トレとかもやったんですけど。

―そのあたりのブログを見させてもらうと、人生最大MAXの体重になってたという書き込みも直前にありましたよね。

加藤 そうなんですよ! だから、人生最大の時は69あったんですけど、そこから今、10キロくらいは減ってます。その時はまだあんまりでしたけど(笑)。

―おーっ、その役作りから維持して? 継続されてるわけですね

加藤 ベスト体重は60くらいがちょうどいいのかなって。さすがに69までいっちゃうと、ちょっとヤバいかなって感じですね。

―でも役柄に応じてね。“デ・ニーロ・アプローチ”じゃないですけど(笑)。※アメリカの名優、ロバート・デ・ニーロが役柄に応じて体重などの増減を変幻自在にアプローチすることから、そのメソッドを称していわれる

加藤 そうですよ、デ・ニーロ・アプローチですよ~。だから、ボクシングの時も軽くそんな感じでしたけど(笑)。

「好きな人のためだったら死ねる~」

―実際、ここ最近いろんな変幻自在の役にチャレンジして、次はどんな?って期待値も高いので、よっぽどな振り幅じゃないと。求められてるハードルが高くなってるのでは?

加藤 確かに(笑)。そういうのはあるかも~。そのボクシングの役で呼んでくださった方も『学校のカイダン』っていう広瀬すずちゃん主演のドラマの時からお世話になってて。結構、普段の僕からギャップを見せてくださる役を与えていただいて。

なんか、泥臭く不器用だけど必死に頑張ってるっていうのが好きな人なので、それがたぶん加藤に合ってるんだと思って。

―なるほど。実際、その通りなんですよね。

加藤 そうですね、こう、泥臭くってー(笑)。一所懸命健気な感じで、好きな人のためだったら死ねる~みたいな(笑)。

―あははは。最近やったばかりのドラマ『怪獣倶楽部』も観させてもらいましたが。熱血でそんな感じでしたよね。

加藤 あー、ありがとうございます! 今回、そのお話いただいてから昔の『ウルトラマン』を初めて観たんですけど、めっちゃ面白いですよね。

―僕は生まれがその時代なんでド世代ですから。ドラマ自体、その熱さが伝わってきて感情移入してしまいました。

加藤 あ、本当ですか…僕、全然知らなくて。なんか、友達の家に行った時にビデオ一緒に観るみたいな、そういうのはあったんですけど。だから、すっごい新鮮でした。でも結構、内容が大人向けで。

―ファンには有名なエピソード含め、ウルトラマンを作った関係者たちの深い世界があって。それを怪獣倶楽部の面々が掘り下げていくというね。

加藤 そうなんです! ホラー映画とか結構好きなんで、そういう怖い部分も作品にあって。だから現場が本当に楽しくて、同世代から大人の役者さんまで年代が広かったんですけど、もうみんな、いつもワイワイ話してて。

―あの世界観の中に浸れたのは羨ましい(笑)。ヒロイン役の馬場ふみかちゃんもグラビアで人気だし、週プレでもイチ推しなんで。4回で終わったのが残念ですけど。DVDも出るし、またセカンドシーズンやってほしいですね。

加藤 ですよね~。ほんと、あったらいいな。

―でも、本当に面白そうで気になる作品には加藤さんが出てるなって。初めてしっかり認識したのが『主に泣いてます』だったんですけど…。

加藤 あー、ありがとうございます! でも確かにすごかったですね、反響が。「もう漫画そっくり!」とかも言われましたし。

「ほんと、ドキドキな毎日ですね」

―それ以前も子役時代の『金髪の草原』から出演作のラインナップを見たら『夜のピクニック』に『デトロイト・メタル・シティ』『HINOKIO』までだいぶ観てましたけど、『主に泣いてます』の小桃役で決定的にインプットさせられちゃったという(笑)。

加藤 はい。それで僕、実はあの漫画原作のアシスタントをされている方とすごい仲よくて。今度、ドラマ化するんだよねって話をしている時に、もう自分がやるって決まってたんですけど、まだ言っちゃいけない状態で。その時に「小桃役は絶対、諒くんが合う」って言おうと思ってたらしくて。発表された後にそういう話になって…。多摩美(術大学)とかの友達にもファンが多くて、だからあれはすっごい反響大きかったですね。

―僕も東村アキコさんの漫画から大好きで読んでいたので、ドラマになって不安な部分もあったんですけど。このシュールな世界観を見事に昇華させてハマってしまい、ほんとDVDボックスまで買っちゃいましたから(笑)。

加藤 えー!! ありがとうございます。わー、嬉しい。

―そこから気になる存在として、これにも出てる、またこれにもって次々と起用されて。ついにはアフラックのCMで不老不死のキャラじゃないですか(笑)。

加藤 そうですねー、今やらせていただいてます(笑)。

―ここ5年くらいで、恐ろしいくらいに引っ張りだこのスパイラルというか。正直、こんなに注目されちゃっていいの?みたいな怖さは…。

加藤 いや、それはありますね。バラエティ番組にたくさん出始めてから、普通のこの状態で街を歩けなくなるというか…家にちょっとよくわかんない人がついてきちゃったりとか。すごい戸惑いみたいなのはありましたけど。

まぁでも、それより不安っていうか。なんか、この認知度と実力が合ってない気がして、もっと実力つけんといけんなっていうのはありますね。

―その一方で当然、喜びっていうのもすごく大きいわけですよね。面白い仕事が舞い込んできたり、人気者として認知されて出会いの機会も増えて。両天秤のドキドキな毎日というか。

加藤 ほんと、ドキドキな毎日ですね。でも、この芸能の世界っていうのはいつどうなるかわからないので。やっぱり今は1コ1コも大事ですし、あとは今後のことを考えてやっていくのも大事なのかなって。事務所の先輩に古田新太さんとかいらっしゃいますけど、そういう方でも不安はあるんじゃないのかなと思います。

―作家や漫画家の方でもやっぱり同じこと言いますよね。どれだけ売れて有名な人でも、人気になったらなったでそこから先、長い道のりのプレッシャーと戦いがね。

●続編⇒語っていいとも! 第44回ゲスト・加藤諒「いまだにカツラって思ってる方が多くて…(苦笑)」

(撮影/塔下智士)

●加藤諒1990年2月13日生まれ、静岡県出身。多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科卒。2000年、『あっぱれさんま大先生』で芸能界デビュー。その後、映画『デトロイト・メタル・シティ』やTVドラマ『とと姉ちゃん』『主に泣いてます』『学校のカイダン』など話題作に出演。その個性的なキャラでバラエティ番組でも注目される。9月に東京芸術劇場プレイハウスで行なわれる舞台『人間風車』に出演予定。