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変わりゆく高校野球──部活動の継続率は90%超! 強豪校で野球部員の“やめない化”が進むワケ

[2017年08月12日]

熱戦が続く甲子園だが、その裏で高校や球界に起きている変化とは…?

早実・清宮クンがいなくて盛り上がらない?なんて声も聞かれた今夏の高校野球甲子園大会だが、初日から見応えのある熱戦が続いている。連日、TVに釘付けになっている人も多いだろうが、一歩引いた目線で眺めてみれば、高校球児たちの熱闘がもっと面白くなる! 

というわけで、プロ野球や独立リーグ、高校・中学野球まで、ファンを唸らせる味わい深いネタを発信しつづける野球専門誌『野球太郎』の持木秀仁編集長と、同誌で執筆しているライターの田澤健一郎氏にTVや新聞からは伝わらない高校野球の最新事情を教えてもらった。

― 高野連が発表した統計データを見ると、今年の硬式野球部の部員数は約16万2千人で、ここ数年は減少傾向にあるものの、平成10年比で約2万人増、PL学園の“KKコンビ”が活躍した昭和60年比で約3万人増。「少子化」とか「サッカー人気に押されてる」とか言われるわりに、野球部員の数は増えているんですね!?

持木「そうですね。その要因のひとつには、入部後に辞める野球部員が少なくなっていることが挙げられるかと。高野連が発表している統計データのひとつに1年生が進級して3年生になった時の残留の割合を表す継続率というものがあります。これを見ると、平成元年74.5%→平成10年77.9%→平成20年82.2%と年々高まっていて、今年は調査開始以来最高の90.9%まで達しています。100人入部しても3年後に10人しか辞めてない…。これはひと昔前からは考えられなかったことですね」

田澤「野球部員の“やめない化”が進んだのは、“部員に優しい”指導方法が広まっているからでしょう。特に強豪校では、以前は根性論や精神論を前面に押し出す“鉄拳制裁”や、選手をふるいにかけるような超スパルタな指導方法で、100人入っても1年の夏が終わる頃には半減みたいなことが普通にありました。

でも最近、取材に訪れた強豪校で感じるのは、監督やコーチがあまり理不尽に怒らなくなっていること。怒ってもその理由をきちんと説明したり、後で何かしらのフォローが入ったり。あるいは明確な意図や目的を背景に、わざと“理不尽な風に”怒っていたり。

また、いわゆる1軍だけでなくBチーム、Cチームといわれる2軍、3軍、あるいは下級生もそれぞれに練習試合やBチーム同士のリーグ戦をしていたりする。昔の補欠、ベンチ外メンバーといえばボールにすら触らせてもらえなかったイメージですが、今は練習や試合の機会が増えています。

選手全員に何かしらの役割や仕事を振り分けてレギュラーでなくてもチームの一員という意識を与え、目標や勝利の喜びを共有させる、といったことに取り組んでいる高校もありますね。むしろ、昔ながらにただ罵声を浴びせたり、経験則だけで指導しているような指導者は、強豪校よりも普通のチームのほうにたくさんいるんじゃないかという気さえします。多くの強豪校は強豪なだけあって、時代に合った選手の指導や練習法を常に模索している印象ですね」


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