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「限界」を迎えたオリンピック──2024年パリ五輪をフランス人は本当に喜んでいるのか?

[2017年08月17日]

五輪招致の背景にはフランス人の「プライド」や「ナショナリズム」「ノスタルジー」などと結びつける「古いスタイルの考え方」があったと語るメスメール氏

東京に続く2024年の夏季オリンピック・パラリンピックは、フランス・パリで開催されることが確実となった。

正式決定は9月に行なわれるIOC総会を待つことになるが、他に招致を名乗り出ている都市はなく、2028年の開催地に内定したロサンゼルスと同様、「無競争」でオリンピック開催権を手にすることになる。なぜフランスは1924年のパリ大会以来、実に100年ぶりの五輪開催を望んだのか?

「週プレ外国人記者クラブ」第88回は、フランス「ル・モンド」紙の東京特派員、フィリップ・メスメール氏に話を聞いた――。

***

─「2024年のオリンピック招致決定、おめでとうございます」と言いたいところですが、2020年の東京五輪に関するいろいろな問題を見ていると、素直に「おめでたい話」とも言えないような気がします(苦笑)。まずは、今回の決定に対する感想から伺いたいのですが。

メスメール うーん、微妙な気持ちですね。今やオリンピックの実体は「多くの投資」や「インフラ整備」などの巨大なビジネスになってしまった。発展途上国や新興国にとっては開催する意味があるかもしれませんが、日本やフランスのような先進国の場合、話は別です。

20年ほど前と比べて、開催費用は巨額に膨れ上がり、開催国や地元自治体の財政負担も大きくなっていますが、長期的に見ると本当に経済的メリットがあるのかどうかも疑わしい。もちろん、オリンピックという国際的イベント開催が社会にもたらすダイナミズムのようなものは期待できるし、短期的には経済的なメリットもあるでしょう。

また、ニコラ・サルコジ大統領の時代に計画された「グランパリ」(大パリ)という大規模なパリのインフラ整備、都市計画事業が「オリンピック開催」という具体的な期限を得たことで大きく進む可能性はあります。しかしその一方、その期待からパリ周辺の不動産価格はすでに上がり始めています。それに伴う家賃の上昇は市民の生活を直撃するため、開催を歓迎しない人も多いはずです。

いずれにせよ、長期的に見れば先進国にとってオリンピック開催に「大きなメリットがない」ことが明らかなのは近年、開催を希望する都市が減っていることにハッキリと表れている。今回、2024年のパリと2028年のロサンゼルスが事実上「無競争」で五輪開催権を手に入れたこともそうした状況を象徴していると思います。

─それではなぜ、パリは今回の招致を望んだのでしょう? 今回の五輪開催決定をフランス人の多くは歓迎しているのでしょうか?

メスメール 僕は、オリンピック開催をフランス人の「プライド」や「ナショナリズム」「ノスタルジー」などと結びつける「古いスタイルの考え方」が今回のオリンピック招致の背景にあったのだと思います。しかも2024年は前回のパリ五輪が開催された1924年からちょうど100年にあたります。近代五輪の父、生みの親と呼ばれるピエール・ド・クーベルタン男爵もフランス人ですからね。記念すべき100年の節目に再びパリで…という「象徴的なストーリー」が歓迎されたことは確かです。


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