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自動運転車はなぜ事故を起こすのか…人間は「命に関わるAI」を使いこなせない?

[2017年08月27日]

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AI開発を取り巻く現状に警鐘を鳴らす作家・ジャーナリストの小林雅一氏

人工知能(AI)が脅威として語られる時、その論点は人間の仕事が奪われる「雇用喪失」の問題と、人間の知能を超えるという「シンギュラリティ」の問題のふたつに集約される。

だが、作家・ジャーナリストの小林雅一氏が上梓した『AIが人間を殺す日』(集英社新書)は“AI問題の核心”がもっと身近なところにあると教えてくれる。それは「自動運転」「医療」「兵器」という、人間の命に関わる3つの分野だ。人間は“命に関わるAI”を本当に使いこなすことができるのだろうか? 小林氏に話を聞いた。

―『AIが人間を殺す日』――かなり刺激的なタイトルですが、最初は人工知能が人類を支配する“2045年問題”とかSFじみた話が語られているのかなと。でも、小林さんが訴えたいのはもっとリアルな問題で…。

小林 仰る通り、囲碁の世界チャンピオンや将棋の一流棋士をことごとく打ち破っている現在のAI(人工知能)は、まさに本物でしょう。私は世界が第二次AIブームに沸いていた1980年代後半、東芝の研究所でAI開発等も手掛ける部署に所属していましたが、当時からすれば想像もできないレベルに今は達しています。

私が懸念するのは、そんな最先端のAI技術が今、まさに人間の命に直結する自動車、医療、兵器などの分野に導入され始めていることです。

例えばドイツのアウディは来年、高速道路での“手放し運転”が可能なレベル3の自動運転車を市場に投入します。また医療分野ではMRIやCTスキャンの断層画像をAIで解析する手法等の臨床研究が着々と進んでいます。さらに軍事では“上空から地上のテロリストを監視する自律的ドローン”等がすでに実証実験の段階です。

でも、私たち人間がこれら先端AIを本当に使いこなせるのか?と問われれば、現時点での答えは微妙。イエスともノーとも断定できない状態です。そして、現在のAI開発競争はそこを置き去りにしたまま、次なる段階へと突き進もうとしているように見える。“これはいよいよマズイぞ”と思ったのが本書を執筆する動機となりました。

―人間は「命に関わるAI」を使いこなせないと?

小林 その兆候はすでに表れています。例えば、昨年5月に米フロリダ州の高速道路で起きたテスラ製の電気自動車「モデルS」の衝突・死亡事故です。

―テスラの「モデルS」にはどんな欠陥があったのですか?

小林 車両自体に問題はなく、事故を回避できなかったのは『ドライバーが手放し運転を行なうなど想定外の使い方をしていたためであり、責任はドライバーにある』というのが事故調査に当たった政府機関の公式見解でした。つまりテスラ側の製造者責任は問われなかったのです。

しかし、この事故の根本原因はドライバーがモデルSの性能を過大評価することによって、運転を機械(車)に“丸投げ”したことにあると私は考えています。

モデルSはテスラ社が「オートパイロット(自動操縦)」と称する自動運転機能を備えていた。これは高速道路限定ではありますが、ドライバーがハンドルに軽く手を添えた状態での自動操舵が可能。ただし、ハンズフリーの状態が15秒続くと警告音が鳴り、ドライバーはハンドルを握って手動運転を再開しなければならない。つまり、(少なくとも当時の)本物の自動運転車には程遠い”名ばかり”自動運転車でした。

このため、テスラ社は公式にはオートパイロットを「自動運転ではない」と断っていました。ですが、実際には半ば自動運転に近い機能として事あるごとにメディア等で宣伝していました。(事故で亡くなった)ドライバーはそれを真に受けて、手放し運転をしてしまったのです。


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