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環境省の絶滅宣言が“絶対”ではない! 九州のツキノワグマもニホンオオカミも生き残っている?

[2017年09月12日]

―もしかしたら、私たちも知らないうちに見ている?

宗像 ありえます。秩父のある公共施設で、笑われるのを覚悟で受付の女性に「オオカミの取材で来た」と言うと、その女性に「私も見たことがあります」と言われたり……。知人の編集者なんて、東京のど真ん中、市ケ谷駅の近くの釣り堀でカワウソを見たと言ってます。「絶滅」動物は案外身近にいるのかもしれません。多くの人は「いない」と思っているから、見ても、漠然と違う動物だと認識するのだと思います。

―今後の目標は?

宗像 例えば、魚のクニマスは秋田県田沢湖で1940年頃に絶滅したとされていましたが、さかなクンの活躍もあり2010年に山梨県の西湖で発見されました。環境省の絶滅宣言は絶対ではありません。ニホンオオカミやツキノワグマも生存をにおわせる情報がある以上は、国や自治体はきちんと調査すべきです。いつまでも絶滅宣言を免罪符に何もしないことをよしとすべきではありません。

僕は長野県大鹿村の住民ですが、近くのダムでは70年代にカワウソの目撃情報があり、近所の高齢者に尋ねるとオオカミの言い伝えも残っているんです。自分の地元の情報収集にも努めたいと思っています。

(インタビュー・文/樫田秀樹 撮影/岡倉禎志)

●宗像充(むなかた・みつる)
1975年生まれ、大分県出身。ジャーナリスト。一橋大学卒業。大学時代は山岳部に所属。登山、環境、平和、家族問題などをテーマに執筆を行なう。ニホンオオカミのほか、ニホンカワウソや九州のツキノワグマなど絶滅したとされる動物の存在について検証したルポルタージュを雑誌に発表。著書に『子どもに会いたい親のためのハンドブック』(社会評論社)、『街から反戦の声が消えるとき』(樹心社)。現在は長野県大鹿村に在住、リニア中央新幹線の反対運動についての取材も行なう

■『ニホンオオカミは消えたか?』
(旬報社 1400円+税)
1905年を最後に日本では捕獲例がなく、絶滅したとされるニホンオオカミ。しかし、その後も目撃情報は絶えない。何か調査は続けられているのか? そもそもニホンオオカミとは何か? ニホンオオカミだけでなく、ニホンカワウソや九州のツキノワグマといった、環境省による絶滅宣言で「いなくなった」ことにされた動物の実態について取材を続ける著者が、ニホンオオカミに関する文献や関係者などに地道な取材を行なう渾身のルポ
ニホンオオカミは消えたか


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