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80年代ジャンプの2大レジェンド・原哲夫×荒木飛呂彦が語る、あの時代の“熱すぎる”裏エピソード

[2017年09月13日]

激動の80年代ジャンプでデビューし、今なお活躍する漫画家、原哲夫(右)と荒木飛呂彦(左)

『北斗の拳』原哲夫先生『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦先生によるレジェンドトークショーが、9月8日に東京・森アーツセンターギャラリーで開かれた。

現在開催中の「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1」の一環として行なわれたものだ。

1961年生まれで1982年デビューの原と、1960年生まれで1983年デビューの荒木は『週刊少年ジャンプ』が大躍進を遂げた80年代黄金時代の同世代作家だ。「漫画家の荒木飛呂彦です」「絵のほうがメインなので漫画家と名乗っていいかどうかわかりませんけど…原哲夫です」との自己紹介と共に登場すると、初連載時の話題からスペシャル対談をスタートした。

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「僕(荒木)は『魔少年ビーティー』という作品で1983年に初の連載をしたんだけど、この年は『北斗の拳』が始まった年でもあるんです。だから、原先生とは不思議な縁を感じますね。もっとも僕は10週くらいで終わっちゃったんですけど」と荒木が切り出せば、「僕はその前年に初連載した『鉄のドンキホーテ』が打ち切りになっています」と、原も笑いながら切り返す。

続いて、それぞれの初代担当編集者、堀江信彦氏(原担当)と椛島良介氏(荒木担当)についても言及。「ジャンプ」は作家と編集者の関係性が極めて濃密なことで知られるが、両人は個性派揃いのジャンプ編集部員の中でも特に濃いキャラとして名を馳せた存在。

原は、堀江氏について「熊さんみたいな風貌のすごく優しい人。でも僕の原稿が遅いもんで、だんだんラオウみたいに怒りのオーラを発するようになって。夜、酔っ払って仕事場に来た堀江さんが『どこまでできてるんだ!?』って原稿をアシスタントから集めて、『なんでここまでしかできてないんだよ!』って怒られたり。そんな時は怖かったですね」と振り返る。

一方で荒木は、椛島氏から何度も原稿の直しを命じられた思い出を明かす。「僕は『バオー来訪者』を始めるまでは仙台にいましたから、原稿を宅配便で送っていたんですね。すると、『直しに来い』と東京の集英社の会議室まで呼び出される。そしたら隣の部屋ではゆでたまご先生がカンヅメになっていたり。ゆでたまご先生はもう泊まり慣れていらして。だから、原稿を乾かすのに『ゆで先生、すみません、ドライヤー貸してください』なんてお願いしたこともある」という。

ジャンプといえば、その厳しい人気アンケートシステムでも有名だが、両人ともアンケート結果は知らされていなかったとか。編集者の機嫌や電話の声色で人気の度合いを推し量(はか)っていたという。

そこで荒木が「でも原さんは(人気があるから)編集部からもてなされているように見えた」と話すと、原は「たまに定食屋さんに連れて行ってもらったりしていたんですけど、『北斗の拳』が始まった途端にメシが毎週、ステーキやお寿司に変わりましたね(笑)」と笑う。読者の熱い支持は、そういう扱いにも反映され、作家たちも実感していたようだ。

続いて、荒木が取材旅行と担当編集の思い出についても話し始める。『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの舞台の多くは海外だが、実は荒木は意外にも旅行に興味がなかったという。「椛島さんが大の旅行好きで、『取材でエジプトとか行こうよ!』と誘われたんです。僕は『食中毒とかになったらどうするんですか!?』って言ってたんだけど、結局は連れて行かれて。そうして描いたのが『ジョジョ』です」と、意外な作品誕生秘話を明かす。

すると原も「『北斗の拳』の連載が終了した時に、ご褒美旅行に連れていってもらいましたが、なぜか行き先がグアテマラ。飛行機はエコノミーだし、ホテルの部屋は編集者と相部屋で、その編集者はプールで泳いでそのまま裸で寝ているし、僕はお腹を下すし…で、帰国したらゲッソリしていました」と、こちらも担当編集者との生々しい取材旅行の思い出を明かした。

さらに、担当から受けた薫陶や仕打ち(?)について語るふたり。「誰かの作品に似たものを描くと、ものすごく怒られた。絵柄にしてもアイデアにしても、誰もやっていないものを求められたから、隙間を縫うようにして描いていましたね」と荒木。

それに対して原は「それはいい方向にコントロールしてくれていますよ。僕なんか“絵を描けるバカ”くらいに思われてたよ(笑)。『ひでぶ』とか『あべし』って書いたら、『おい、字間違えてんぞ!』なんて言われて…僕だって一生懸命考えてたのに!」と苦笑交じりにこぼした。

和やかに語りつつも時にはブラックな笑いを繰り出す、トークスキル抜群な原哲夫!

和やかに語りつつも時にはブラックな笑いを繰り出す、トークスキル抜群な原哲夫先生!


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