男を虜にするグラビアで大反響、女優としても活躍の場を広げる片山萌美さん。素顔はサバサバ系姉御肌?

あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ“友達の輪”を!とスタートした『語っていいとも!』

前回、女優の草刈麻有(まゆう)さんからご紹介いただいた第46回のゲストは女優・グラドルの片山萌美さん。

2014年9月に週刊プレイボーイでグラビアデビューするや大反響、昨年にはファースト写真集『人魚』(集英社)『Rashin-裸芯-』(講談社)も立て続けに刊行、話題となった。

現在は女優としても着実にステップアップし主演舞台も経験。ドラマでは『ハロー張りネズミ』にスナックの看板娘・萌美役で出演するなど注目されるが、前回はその女優としての本気や思い入れまでを聞いたーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

―ではあらためて、そもそも女優をめざした動機はなんだったのかなと。

片山 あー、私が女優をやろうって本気で思ったのは、2013年とか…それこそ週プレに出させていただいたちょっと前じゃないですかね。

―でもその前に「私はこの道で行こう」っていうのがあったから、ミス日本に応募して「ミスネイチャー」に選ばれて活動したり、チャレンジしていったわけではなく?

片山 うーん…その時はあんまりそこまで考えてないですね。やっぱり大学も通ってたし、モデルとしてやろうとは思ってたけど、それで一生食べていけるとも思ってなくて。何をどう選択しようかなって迷ってる時だったので。真剣に女優としてやろう、女優になりたいって思ってから、この世界でちゃんとやろうって。

―なんか、きっかけになったお芝居みたいなのがあったとか。舞台っていいなって。

片山 うん、ありました。一番最初に出演した時に「舞台って面白いんだな」って思って。『劇団はらぺこペンギン!』」さんっていう劇団があって、私、すごい好きなんです。一緒にやって面白いだけじゃない、なんか不思議な空間で…自分が演じるのも面白いし、演出をつけてもらうのも見てるのも面白い。こういうのをもっとできたらいいなぁってじわじわじわじわ、これやりたいなって。

でも、自分にそんなできるかなぁみたいな、まだ不安な気持ちでいて。そこに今のマネージャーのMさんと出会ってお話した時に、何がしたいか本気で考えたら女優になったっていう。これは本気でやらないとできない、こんな世界でやっていけないぞって。

―そのためにまずきっかけとしてグラビアっていうのもありなんだという話に?

片山 うん、そうです。一方で舞台もやりつつっていう。

―ちなみに、昔から自分っていい女だって思ってました? スタイルにしても抜群で胸が大きくて、周りからは大人っぽく見られてたようですが。

片山 そう、ませては見られましたね。高校生の服着て「コスプレかと思いました」って言われたことありますし(笑)。どうなの、それ?みたいな。だから、どうなんだろう…でも私、自分のスタイルは好きじゃなかったんで。それこそモデルなりたかったから、胸が大きいのも超コンプレックスで。正直、日本のモデルさんにしては身長が高いとか、結構ネックでしたね。

「自分がブサイクと思ったこともないけど…」

―ほんと不思議なもので。胸があるってことに対して、当人はプラスなんかじゃない!ってコも断然多いですよね。萌美ちゃんもグラビアやろうってなった時に「私でいいんですか?」って言ったそうだけど。

片山 だから、結構ダメで。逆に邪魔だったりしたんで。

―うちで配信した最近の記事に「大きすぎる胸の苦悩で専門アパレルを作った彼女たち」という対談企画があって。ほんと男目線では絶対わからないことだなと。

片山 でも、そうなんですよ。洋服は本当に悩みかも。フリーサイズが入らないんで…例えば、水着とかも普通に海に行くってなった時の水着だと、結構サイズを見つけるのも大変で。グラビアとして写真撮るならカワイいんですけど、普通に行ったらただの変態みたいな感じになっちゃうことが多いから。

―露出狂かって?(笑) 確かに一番最初のグラビアでインタビューした時も「こんなに小さくて大丈夫なのかと思った」って話を…。

片山 そう! でもそれしかないしなと…。だから、胸がどうこうじゃなくて、いい女になりたいなとはずっと思ってますし、別に自分がブサイクと思ったこともないですけど、だからって自分の顔とか体が趣味なわけでもないんで。

どっちかっていうと、広末涼子さんとかの感じが好きだったり、ちょっと違うんですよ、憧れが。別に自分の顔が可愛くないとは言わないけど…自分で鏡をみたら、タイプではないなってすごく思う。

―本当にそれぞれないものねだりで、人間は難しいものですね(苦笑)。自分がもし女性で、萌美ちゃんみたいなスタイルや容姿で生まれてたら、どういう気分だろうなって。どれだけウハウハなんだって思ってしまうけど(笑)。

片山 いやいや、人間、一緒ですよ。結局、何かしら劣等感はありますって(笑)。もう今はそんなこと以上にコミュニケーション能力をもっと高くしたいなとか、永遠に悩んでますよ。

―ははは。でも、それでグラビアとかやってみて、アピールポイントというか、自分はこれを売りにできるんだっていうのは意識が変わった?

片山 変わりましたね。やっぱりスタイルでNGだったことが多かったんで。それこそミス日本で着た水着とかも私のサイズがなくて特注で作ってもらったんですよ。そのくらい大変だったんで。

―国際的には通用するけど、ミス日本だと選考基準も全然違うんだ。日本女性的なものも考慮されたり…。それがグラビアだと強みになるし、ありなんだと?

片山 マイナスばっかりにとらなくなりました。結局、ドラマの仕事でも監督に「胸! 谷間!」みたいなこととか言われるけど、それがあるからオファーしてもらったワケで。それってすごいプラスだなと。もちろん、世の中にいっぱいおっぱいが大きいコはいるし、その中で私を選んでもらえたっていうのも大きいなって思いますし。

―最初はまず求められることが大事だもんね。何を必要とされて、どこを入り口にしていくかっていう。

片山 本当にみんなそこで悩むので…私ももちろんまだ悩んでるけど、そういうとこを見つけられたら周りの方もオファーしやすいのかなと。

「死体、大事だなって(笑)」

―とりあえず先入観もあって、お色気な方向性が多かったり、今回の『ハロー張りネズミ』でもね。でも、そこで何かしら印象を残して繋がっていけば…。

片山 うん。今もやっぱそういうお話は多いですね。今日の撮影もキャバクラママの役でキャバ嬢してきたんで。自分で谷間作って、それっぽい風に着てきました。使った下着もらったんですよ(笑)。

―舞台でも遊郭の女郎を演じたり(『悲しき天使』)、日々いろいろ勉強になりますね。

片山 いや、本当に! だからグラビアもそうで、いつもスタイリングしてもらってるSさんにこういう水着はこうやって着るとカワイくなるんだよねとか、この洋服ならこういう下着をつけたほうがいいとか説明してもらってたのが…ドラマの衣装さんはその谷間の作り方なんてそこまでわかんないじゃないですか。私のほうがノウハウをわかっているので、これ役に立ってる! すごいって思って。

―無駄なことは何もない(笑)。役柄を通して、こんなにもいろんなものになりきれるのもそうだし、経験値はめっちゃ増えてるぞと。

片山 まぁ死体もやったし(笑)。ほんと難しかったんだもん、死体、大事だなって(笑)。

―よく言うけど、いくつもの人生を生きるみたいな実感もね。自分の経験で普通やらないことまで演じるわけで。最近もホラー映画(『屍囚獄』)とかやってましたし。

片山 普通、あんなに血糊とか浴びないですからね(笑)。本当に怖かったもんな。あと、めっちゃ寒い思いをしたので…これから先、そんじょそこらの寒さなら耐えられますね。

―ははは(笑)。でも、週プレの撮影でも北海道で大変だったって。

片山 あの時よりも寒かったです。グラビアは水着になって撮るけど、みんながすぐカイロとかで温めてくれたりするじゃないですか。その映画の撮影は防寒具もほとんどなくて。しかも、びちょびちょに濡れた山の土のとこに寝そべったり、洋服もびっちょびちょで。

風は強いし、でも震えるより、まずセリフ言わなきゃいけないし走らなきゃいけないし。意識失いますよ、本当に。「あっ…」って、一瞬暖かくなるんですよ、その時。

―それ、雪山とかで死ぬ間際みたいな(笑)。

片山 「あれ? 寒さが消えた!」って。そんなんで、全然寒さには慣れましたね。

「時たま死にそうになる(笑)」

―(笑)でも、グラビア出身で女優といえば、MEGUMIさんもこのゲストに出ていただいて、いろいろ苦労を伺いましたが。小池栄子さんとかもだし、最初は偏見や色眼鏡もあって大変さがまたね。

片山 ありますよ。でもそれはどこも一緒ですよね。モデルさんでもアイドルもそうだし…まぁ、みんなそうですよね。

―結局、そこでさっきの話に戻るけど、やるべきことや与えられたことをちゃんとやっていれば誰かの目に留まってね。文句言ってる暇があったら動けと。

片山 そうです。やんなきゃいけないのよ…。でも楽しいですよ(笑)。別に今まですごい辛いと思ったこともないしな。その寒さだけは辛かったけど。

―基本的に前向きですよね。普段からあんまりネガティブにならない?

片山 いや、すっごいなりますよ(笑)。なんていうかな…うーん、時たま死にそうになる(笑)。なんか台本読んでて、ワケわかんなくなっちゃったり…ああ~!って。自分で「こうしたいんだけどな」「なんでできないんだ」みたいなことがどっちかっていうと多いですね。

でも、基本的にまだ舞台でも映像でも、それこそ監督さんとか役者さんで「何、この人…」って思うような方には出会ったことがないので恵まれてるなって思うし。ありがたい。

―では葛藤するのは自分の中でのもどかしさであり、周りに対しての不満や苛立ちではない。

片山 そうですね、うん。恵まれてるし、みんな面白いし。

―そう思えるのはいいですよね。僕もそれこそインタビューだけでも何千人と会ったかわからないけど、やっぱり上に行くのはそういう気持ちを持って「このコのために何かしてあげたい」と周りに思わせるタイプだから。萌美ちゃんもそうかなと。

片山 そういうタイプになりたいですね(笑)。でも、私も必死なんで。もう生きることに必死みたいな気持ちになってるから、常に。やっぱり、なんにも考えないでも自然にできちゃうベテランの方とかと違うし。そうなるまでまだ道のりは長いなぁとか、今日もずっと思いながらやってました。

●続編⇒語っていいとも! 第46回ゲスト・片山萌美「泣くような恋愛って何?…でも不倫は面倒くさいですよね」

 

(撮影/塔下智士)

■片山萌美(かたやま・もえみ)1990年10月1日生まれ、東京都出身。身長170cm B92 W59 H87 血液型=AB型 ○2014年に週刊プレイボーイでグラビアデビュー以降、男性誌を席巻。昨年のファースト写真集『人魚』(集英社)、『Rashin-裸芯-』(講談社)が立て続けに大反響。女優としても舞台に映画、ドラマと幅広く活躍、最近では『ハロー張りネズミ』にスナックの看板娘・萌美役で出演。日曜ワイド「司法教官・穂高美子6」(10/1)、【ドラマ24】「新宿セブン」(10/13深夜)出演予定。最新情報は公式Twitterまで【@neichiamo】