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W杯出場は決まったけれど…ハリルホジッチ監督の手腕を検証すると何点?

[2017年10月02日]

W杯ロシア大会へ向けて、ハリルホジッチ監督の手腕について考察した宮澤ミシェル氏

サッカー解説者・宮澤ミシェル氏の連載コラム『フットボールグルマン』第15回。

現役時代、Jリーグ創設期にジェフ市原(現在のジェフ千葉)でプレー、日本代表に招集されるなど、日本サッカーの発展をつぶさに見てきた生き証人がこれまで経験したこと、現地で取材してきたインパクト大のエピソードを踏まえ、独自視点でサッカーシーンを語る――。

今回のテーマは、W杯へ向けて強化試合の続く日本代表のハリルホジッチ監督。10月はニュージーランドとハイチ、11月には強豪ブラジルとベルギーとの対戦が予定されており、その手腕があらためて問われることになるが…。

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ハリルホジッチ監督がW杯ロシア大会まで続投することが決まったが、私の採点としてはW杯アジア予選を通しての彼の手腕は100点満点なら70点といったところ。

最大の目的であったW杯出場権を獲得したことで及第点ではある。しかし、W杯2次予選のシンガポール戦に23本のシュート打ちながらも0−0で引き分けたり、最終予選の初戦でUAEに敗れるなど戦いには不満もある。諸手を挙げて合格とは言えない。

就任直後は日本人の気質があまりわかっていなかったように思う。「縦に速いサッカー」を浸透させるために強い口調で選手に伝えたら、そのサッカーができるような状況ではない試合展開でも、選手がその戦い方にこだわり過ぎるという現実を知ることになった。

例えば、埼玉スタジアムでのUAE戦は不可解な審判の判定もあったとはいえ、ガンガン前線からプレッシャーをかけていったことが結果的に裏目に出て負けてしまった。

あの試合でハリルホジッチ監督のメンタリティを垣間見た気がする。相手に対して最初から強い圧力をかけていく。だが、時折、気弱なところや慎重な面も見えた。もちろん、そういう部分はどの監督にもある。ただ、ハリルホジッチ監督は最初に強く出て「あれ? これは違うぞ」となった時に少しずつ変化していった。

また、「決断が一拍遅い」という傾向もあった。私も含めた多くの解説者たちが「本田圭佑のコンディションが悪いのであれば、彼よりもコンディションの良い選手から優先して使うべき」と昨年からずっと言っていたが、本田の起用にこだわった。

これまで日本代表を牽引してきた本田の経験値に敬意を払っていた部分もあったと思う。それでも、もっと早くに決断していたら最終予選はもっと楽に戦えた可能性は否定できない。今さら言ったところで、結果論になってしまうのだけれど。

その一方で、W杯最終予選の終盤で際立ったのが「瀬戸際での強さ」だった。後半戦、最初の試合になった今年3月のアウェーでのUAE戦、長谷部誠が故障で使えないとなった時にベテランの今野泰幸を招集し、GKに川島永嗣を起用。本田を先発から外して、勢いに乗っていた久保裕也を使って結果を出した。

出場権獲得を決めたオーストラリア戦では、右FWに浅野拓磨、左FWに乾貴士、中盤3枚には井手口陽介と山口蛍と故障から復帰したばかりの長谷部誠を起用した。最終予選が始まった頃から先発メンバーが大きく変わったわけだが、いきなりそうした布陣を敷く大胆な采配は外国人監督ならではと思う。

選手を招集したり、起用する基準が今ひとつ明確ではないが、それでも追い込まれた状況で力を発揮できるのは、監督としては重要な資質。ハリルホジッチ監督はそういう部分の強さを持っているといえるだろう。


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