週プレNEWS TOP 連載コラム "本"人襲撃 「国際忍者研究センター」教授が力説──忍者の仕事術には現代社会を“生き抜くヒント”が盛りだくさん!

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「国際忍者研究センター」教授が力説──忍者の仕事術には現代社会を“生き抜くヒント”が盛りだくさん!

[2017年10月31日]

「忍者の精神は、『ネジ一本』の品質にこだわり、誰にもマネのできない技術を磨いてきた町工場の職人にも通じるものがある」と語る山田雄司氏

映画やマンガ、アニメなどでおなじみの「忍者」だが、その実像については意外に知られていないことが多い。そんななか、今年7月に三重大学が「国際忍者研究センター」(三重県伊賀市)を設立。文系、理系の垣根を越えて忍者の研究に取り組んでいる。

古くから伝わる「忍術書」を読み解き、そこから浮かび上がってきた「忍術」の極意とは、あらゆる知恵と情報を活用しながら、「生き延びる」究極のサバイバル術だった……。

そんな、知られざる忍術の世界をひもとき、「現代社会」で生き抜くためのヒントを与えてくれるのが、同大学の人文学部教授、山田雄司氏の著書『忍者はすごかった』(幻冬舎新書)だ!

* * *

―地元に忍者の里として有名な伊賀市があるとはいえ、国立大学がこれほど真剣に忍者の研究をしているとは驚きました。山田先生はもともと忍者に関心があったのですか?

山田 いえ、実はそうでもないんです(笑)。私は日本史が専門で、以前は日本史の中に出てくる「怨霊(おんりょう)」の研究をしていたんです。ところがある日、当時の学長から「今度、大学として忍者の研究に取り組むことになったのでやってみないか?」と言われたんです。「山田君は怨霊とか、ちょっと変わった研究をやっているから忍者もできるんじゃないか?」と。

それでいざ研究を始めてみたら、これが意外と面白かった。怨霊の研究のときもそうだったのですが、忍者についてもみんなその存在は知っているのに現代の歴史学はそれを「なんだか怪しげなもの」というとらえ方をして真剣に研究対象として扱ってこなかったんですね。

私自身、以前は忍者といえば、時代劇の映画やドラマで見た黒装束を着て、手裏剣を投げて、塀を乗り越えて隠密活動をする……みたいなイメージを抱いていたのですが、実際に古文書を読み解いてみると、忍者の実像というのは、それとは大きく異なっていました。

忍びというのは主君から命じられ、情報を収集してそれを伝えるのが主な仕事ですから、どんなことがあっても生き延びなければ意味がない。そのため忍術書には「人間関係のネットワークをつくり」「相手の本心を見極め」「必要な情報を手に入れ」「生きて情報を持ち帰る」ためのさまざまなノウハウが秘められているんですね。

忍術といっても決して奇想天外なわけじゃなく、現代人が忘れていて、現代の生活に応用できることがたくさんあるということに気づいた。そのなかから、特に役立ちそうなものを選んでまとめたのがこの本です。


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