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伊集院静が新作『琥珀の夢』で総選挙後の日本に問う──今、男たちに何が求められているのか?

[2017年11月06日]

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サントリー創業者の挑戦を描いた新作『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』が話題の伊集院静氏

“最後の無頼派作家”として知られ、『週刊プレイボーイ』本誌ではエッセイ『大人のカタチを語ろう。』を連載中の伊集院静氏。

新刊『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』は、日本最大の飲料メーカー「サントリー」の礎を築いた創業者、鳥井信治郎の半生を描いた評伝だ。

日本経済新聞での連載時から、サラリーマンを中心に「読むと元気が出る」と話題を呼んでいた同作。日本の洋酒文化を開拓し、持ち前の《やってみなはれ》精神で近代を駆け抜けた男の物語に込められたメッセージとは――。

■毅然として男は前進し続けた

―『琥珀の夢』を読みながら、赤玉ワイン、トリス、角瓶…といった定番商品がすべて鳥井信治郎の手によるものだと知って驚きました。歴史上の人物でありながら、僕らにとっても身近な存在だったというか。

伊集院 実はね、もともと鳥井信治郎という存在を知ってはいたけれども、果たして本当に魅力のある人かどうかは書き始める段階ではあまりよくわからなかったんです。ただ、薬種問屋で丁稚(でっち)として働き始めた少年時代から、20歳で自分の店(鳥井商店)を開業し、洋酒造りにのめり込んでいく30代半ばまで書いていくうち、「この男はいつくたばっても不思議じゃない人生だな」と思うようになったんだよね。

事業家として成功を収めてからも、実にさまざまな艱難(かんなん)辛苦が降りかかるんだけど、彼は決して倒れなかった。これは素晴らしい男じゃないかということが、書きながらわかってきたんです。

そして、その彼の生きざまが、私自身の10代後半から30代ぐらいまでの自分とどこか似ているように感じる部分があった。私も「このまま野垂れ死んだって誰も気に留めやしないだろう」という人生だったから。もちろん彼の人生のほうが数段上質なんだろうけれども、小説として肉づけをしていくとき、「たぶん彼ならこういう心境で、こうするだろうな」と、自然に思い描けました。

―書きながら改めて実感した、信治郎の魅力とは?

伊集院 やはり、いつも毅然としているところですね。丁稚奉公時代、先輩から理不尽に殴られても平然としているし、工夫を重ねて造った洋酒を酷評されてもくじけない。そういう強靱(きょうじん)さがもともと備わっていたんでしょう。

そしてもうひとつ、彼の成し遂げたい夢の頂(いただき)がとても高く、いつもはるか遠くにあったこと。彼にとって、途中途中の小さな失敗や勝ち負けというのは、いちいち落ち込んだり、喜んだりするようなものではなかったんだろうね。

―確かに、単に事業の成功だけではなく、日本に洋酒文化を根づかせたいという高い志を、しかも20代そこそこで思い描いて行動する彼は相当、肝が据わっていますね。

伊集院 ひょっとしたら、男子が志を抱けば何事かをなせるというのを、明治の人たちは普通に思っていたのかもしれない。これは私の勝手な臆測だけれども、明治新政府ができたとき、商人や農民には「これからは平等の世の中だ。自分たちだって志を抱いて学べば、なんだってできるんだ!」という思いが、私たちの想像以上にあったんじゃないか。そして、何をやっても日本で第1号になる可能性があるというのは、この時代ならではの魅力でしょうね。


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