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財務省vsたばこ族議員ーー現実味を帯びる、加熱式たばこ“狙い撃ち増税”の裏側

[2017年12月01日]

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たばこ税が低く抑えられている加熱式たばこの“大増税”が検討されはじめている (写真はイメージです)

自民党の税制調査会で来年度(18年度)のたばこ増税が検討されている。1本当たり3.5円の税額アップとなった前回(2010年)のたばこ増税から7年、今回の増税は紙巻たばこからの乗り換えが加速している加熱式たばこの“狙い撃ち増税”との呼び声が高い。

官公庁や地方自治体、企業向けに禁煙化を推進する労働衛生コンサルタントの大和浩(産業医科大学教授)はこう話す。

「現在、国内で販売される加熱式たばこはアイコス(フィリップモリスジャパン)、プルームテック(JT)、グロー(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン)の3種ですが、たばこ市場における販売シェアは目下、1割以上になります」(大和氏、以下同)

さらに、JTが都内約100店舗限定で販売していたプルームテックを来年前半にも全国に販売網を拡充するなど、各社の販売体制が整えば、「今後、加熱式たばこは加速度的に販売数が伸び、いずれ紙巻たばこの消費は減少するでしょう」。

そこで問題となるのがたばこ税の税収だ。例年、2兆円代で安定的に推移してきたたばこ税の税収。アイコスの全国販売が開始されたのは昨年4月だが、その年度(2016年度)の税収は約2兆1100億円と前年度(約2兆1900億円)から800億円減った。

「禁煙者が増加しているのに加え、加熱式たばこにシフトしている現状を考えれば、今年度はさらに税収が落ちることが確実で、このままいくとまもなく2兆円を切るでしょう」

紙巻から加熱式に乗り換える人が増えれば増えるほど税収が減る。その理由は、税額に大きな差があるためだ。

たばこ税

では、加熱たばこの税率が低いのはなぜか? ひと言でいえば、「税率を定めるたばこ税法が加熱式たばこを想定していないから」だ。

たばこ税法は、国内に流通するたばこを「紙巻」、「パイプ」、「葉巻」、「刻み」の4種類に分けて、それぞれに税額を定めている。基準となるのは紙巻たばこで、1000本当たり12,244円(=1本・約12.2円)と規定。パイプたばこと葉巻たばこは、たばこ葉が詰められた部分の重量1gを紙巻1本に換算して課税するのだが、4種類のいずれにも属さない加熱式たばこは、仕方なく「パイプたばことして扱わざるをえなくなった」。

これを加熱式たばこ3商品に当てはめると「アイコスのたばこ葉部分は15.7gだから約192円(12.2円×15.7g)、グローは同9.8gで約120円、プルームテックは同2.8gで約34円」と、課税額が劇的に安くなるというわけ。プルームテックに至っては紙巻たばこのわずか7分の1の税額だ。

もしや、加熱式たばこの開発はメーカー側の節税対策だったということ?

「そうではないでしょう。たばこ葉を火で燃やさず、筒状のヒーターなどで加熱して発生させた蒸気を吸引するのが加熱式たばこ。熱をしっかり通すためにはたばこ葉を少なくせざるをえないという構造が、結果として税率の低さにつながったということかと」(大和氏)

とはいえ、「税率が低いのに販売価格は紙巻たばこと同等。つまり、各メーカーにとって加熱式たばこは粗利がデカい」“ドル箱商品”というわけだ。

そこで、問題の加熱式たばこを狙い撃つ増税――その目的はもちろん、税収確保にある。

「これまで、税収が2兆円を切りそうになると財務省は増税に踏み切ってきました。つまり、税収2兆円は財務省にとっての“課税ノルマ”。これを死守するためにも増税は避けて通れないということです」(大和氏)


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