なんと幅が６．５ｃｍもあり（長さ９．１ｃｍ／重さ３５１ｇ）、正直、超かさばる。…が、そのように実用性を度外視してでも、１１８のパーツから成る８２ものツールを搭載させたことに男気を感じずにはいられない。“全部乗せ”的なコレクターズアイテム。えっ？ ちょ、マジ！？ と、思わず驚愕（きょうがく）してしまうような、ありえないスケールやスペックを備えたアイテムが世の中に存在することをご存じだろうか。
「常識的に考えて使いづらい、邪魔になるだけ」
「普通ならたとえ思いついても商品化しない」
そんな固定観念にとらわれない超・やりすぎ感こそが、俺たちのコドモ心をワクワクさせるんだろ！？（キリッ）
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「スイスチャンプＸＡＶＴ」の…１０徳ナイフならぬ、８２徳ナイフ！？ さまざまなツールが飛び出したその姿は、異様のひと言に尽きる。
ビクトリノックス 原宿神宮前店店長の中田顕次さん…さすがに悪ふざけがすぎませんか！？
「いえいえ、本気も本気です。もともとはナイフメーカーなので、ラージブレードやスモールブレードだけでなく、形が波状になったロープを切るためのナイフなど、ナイフだけでも多種多様に搭載しているんです。また、ドライバーや缶切り、栓抜きなどの定番ツールはもちろん、ウロコ落とし、端子つぶし、時計オープナーといった変化球のツールも詰め込んでいますからね。
どのツールを何段目に入れるかや、どの向きで出せるようにするかなどが綿密に計算されており、５００以上の精密な工程を手作業で組み立てているんですよ。全ツールを出した際に左右のバランスよく配置されているのが、こだわりですね」
ただ、分厚すぎて持ち運びには不便なのでは…。
「ビクトリノックスのすべてのツールがひとつになったモノが欲しい、というファンの方からのご要望に応える形で生まれたものなのですが…確かに実用性という面では少々難ありかもしれません。また、通常は一気に全ツールを出す必要はありませんが、もし出すとしたら決まった順番どおりにやらないとうまく出ないんです。全部のツールを上手に出せる店員は、社内でもカリスマ視されていますよ！」（中田さん）
そのピーキーな仕様こそがマニア垂涎（すいぜん）のゆえんなのか！
◆『週刊プレイボーイ』５２号「本気ですか！？『超・やりすぎアイテム』がおもしろい！！」では、他にも５００色の色えんぴつや個室デスクなど、やりすぎアイテムをご紹介！