週プレNEWS TOP 連載コラム "本"人襲撃 スナックを大まじめに研究して見えてきた、スナックと地方と若者の新たな可能性!

連載コラム

スナックを大まじめに研究して見えてきた、スナックと地方と若者の新たな可能性!

[2017年12月20日]

「スナックのコミュニティ機能に着目したNGO関係者やシェアハウス経営者が、地方の閉店したスナックを再オープンさせるというケースも出ています」と語る谷口功一氏

全国津々浦々、夜の街に今夜もネオンをともすスナック。その数は10万軒以上ともいわれ、コンビニの約5万5000店を上回る。

だが、これだけの店舗数があり身近な存在なのに、その起源や歴史、営業の実態、さらには社会的影響力など、スナックをひとつの産業としてとらえ、研究・分析した本は少ない。

『日本の夜の公共圏 スナック研究序説』は、「スナックとは何か?」と疑問を抱いた気鋭の学者たちがそれぞれの専門領域から、大まじめにスナックを論じた唯一の学術研究書である。

そのページをめくれば、まさに目からウロコ。日本独自の飲食文化といえるスナックの奥深さと、その秘めたる無限の可能性に気づかされるはずだ。著者の谷口功一氏に聞いた。

* * *

―なぜ、スナック研究に没頭することになったんですか?

谷口 父が大分・別府の温泉街のど真ん中に歯科医院を開いていて、家の周りにはスナックがいくつもあった。町内の隣人にはスナックのママさんたちがいて、近所付き合いもありました。私にとって、スナックは幼い頃の原風景としてなじみの深い存在だったんです。だから、大人になってもスナックはよく利用しているんですが、ある日ふと、「これだけ通っているのに、スナックのことをよく知らない。学術的にきちんと調べられないか」と思い立ったんです。

ところが、いざ調べ始めると、わからないことだらけでした。店舗数といった基本的なデータもなければ、スナックについて書かれた本もほとんどない。ひとりで調べるには限界があると感じて、さまざまな分野の学者に参加を呼びかけて「スナック研究会」を結成しました。十数回にわたって大まじめな研究報告や議論をしていくなかで、やっと完成したのがこの本というわけです。ちなみに各章の執筆者はみんな第一線の研究者ばかり。スナックについて、本邦初の本格的な学術書に仕上がったと自負しています。

―タイトルにもある、スナックを「夜の公共圏」と位置づけているところが斬新でした。

谷口 スナックは東京オリンピックが開かれた1964年前後に生まれたのですが、その変遷をたどるうちに、単にお酒を飲む場所ではなく、地域の人々が夜な夜な集い触れ合うコミュニティ、つまり「夜の公民館」、あるいは「夜の公共圏」と呼べる存在になっているのではないかと考えたんです。

実際、地方に行ってその土地のことを知りたければ、スナックを訪ねればいい。地元の常連とグラス2、3杯を酌み交わすだけで、住民しか知りえないレアな情報を聞くことだってできるのです。それくらい、スナックには濃厚な地域コミュニティが形成されているんです。

しかもスナックにはレベリング(水平化)機能があって、店内では社会的地位のある人もそうでない人もみんな平等。初見の客でも快く迎え入れますし、誰でも自由闊達(かったつ)にコミュニケーションに参加できる。まさしく「夜の公共圏」です。


ジャンプ50周年展VRはこちら!

連載コラム

Column

連載コラムを見る

Back Number

  • Apr.30th 2O18 no.18
  • Apr. 23rd 2O18 no.17
  • Apr. 16th 2O18 no.16
  • Apr. 9th 2O18  no.15

 

Gravure Gallery

もっと見る

MOVIE Channel

【動画】傳谷英里香。「ベイビーレイズJAPAN」リーダーが、女神すぎる美ボディを初お披露目!

もっと見る

新刊のお知らせ

  • 大原優乃『ゆうのだけ』
  • 小宮有紗『Majestic』
  • 飯豊まりえ『NO GAZPACHO』
  • 『クルマプレイボーイ』
  • 馬場ふみか2018カレンダーブック

 

メルマガ会員&アンケート 2018年No.18