ゴミ拾いを“いい会社づくり”につなげている米屋が大阪にあった!

神戸製鋼によるデータ改ざんなど、有名企業が次々と問題を起こしている。だが、日本には大儲けはなくとも社員を大切にしながら、誠実に商売を続ける会社が多数ある! ここでは、そんな優良企業の「ホワイト秘話」を紹介しよう! 

前回記事に引き続き、第2回は大阪府松原市で見つけた幸南(こうなん)食糧。外食店、給食センターなどにコメを卸す米穀店だ。

同社は社員に社内のゴミをひとり1日ふたつ拾う「1・1・2運動」に参加させている。創業者の川西修会長はこう話す。

「毎日繰り返せば会社は美しくなる。“誰でもできることを続ける”。これが会社経営では一番重要やと思うんです」

この習慣が思わぬ大口取引につながったことがあった。

ある日、同社の営業マンが大手給食センターに米を売りに行った際、たまたま構内に落ちていたゴミを拾い、ビニール袋に入れて持ち帰った。その姿を給食センターの社長が目撃、すぐに川西会長へ電話をかけ、こう言ったという。

「あんたのとこの社員、他社のゴミも拾うんだな。そんな社員教育をしてる会社の商品は間違いない。お米は、ずっとおたくのを買いますわ!」

ちなみに同社の営業社員には毎月の売上目標が存在するが、目標未達の社員が現れたら、必ず余力のある社員で不足分を補うルールがある。「困っている同僚を助ける。これも誰でもできることだと思います」(川西会長)

キレイなオフィスと、助け合いの風土が居心地いいのか、「毎年10名弱の社員を雇い、現在、従業員は121人ですが、離職率はほぼ0%です」(川西会長)とのこと。

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(取材・文/週プレNews編集部)