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エルサレム首都認定の何が大問題? トランプの愚かな決断が強い怒りと反発を生むことは間違いない

[2018年01月03日]

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エルサレムの首都認定問題を、中東研究の大家・内藤正典教授がズバリ斬る!

12月6日、国際社会に大きな衝撃が走った――。

トランプ米大統領がホワイトハウスで演説し、アメリカが公式にエルサレムをイスラエルの首都と認め、国務省に対し現在テルアビブにある大使館の移転手続きを始めるよう指示したと明らかにしたのだ。

この突然の宣言を各国首脳は厳しく批判。中東情勢の不安定化を危惧する声が次々に上がっている。今後、この問題は世界にどんな影響をもたらすのか…? 中東研究のエキスパート、同志社大学大学院の内藤正典教授が徹底解説する!

―トランプ大統領による今回の発表をどう見ていますか? また、多くの批判が噴出することがわかっていながら、なぜアメリカはこのタイミングでエルサレムをイスラエルの首都に認定したのでしょう。

内藤 トランプ自身は大統領選のときから公約のひとつとして「エルサレムをイスラエルの首都に認定する」としていましたから、そのこと自体に大きな驚きはありません。おそらく、目立った成果を上げられず、従来の外交政策を次々にひっくり返すなどして内外からの批判も多いなか、何か大きな動きを見せることで一部の支持層にアピールしたかったのでしょう。

ただし、世界史を少しでも勉強された方ならご存じでしょうが、エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教のすべてにとって「聖地」であり、その帰属をめぐって十字軍の時代から、1000年以上にわたって争いが繰り広げられ、多くの血が流れた。中東問題を語る上で最もデリケートな場所です。

アメリカという大国が、そのエルサレムを一方的に「イスラエルの首都」と認めることは、ただでさえ停滞しているパレスチナ問題の解決に致命的な影響を与えるだけでなく、ISのようなイスラム過激派によるテロにつながる可能性が極めて高いのです。そのリスクの大きさを考えれば、トランプの今回の決定に世界各国が懸念を抱いているのは当然のことだと思います。

―パレスチナをはじめ、中東のアラブ諸国はこの決定に強い怒りと反発を示しています。そして、これが「第5次中東戦争」に発展する可能性も指摘されていますが…?

内藤 それは全くの見当違いですね。もちろん、アラブ諸国は表面上はアメリカとイスラエルを強く非難しています。しかし、現実にはイスラエルとパレスチナに近接するヨルダンやカタール、バーレーン、UAE、エジプト、サウジアラビアといった中東の国々には米軍基地があり、彼らは事実上アメリカの保護下にあるといっていい。

そうしたアラブ諸国が「強い抗議」を示しても、それは一種の「アリバイづくり」でしかなく、現実にはそれ以上のことはできないのです。

それをトランプの娘婿でユダヤ教徒のジャレッド・クシュナー大統領上級顧問などはよくわかっているはずですし、何しろ第4次中東戦争(1973年)以降、アラブ諸国はパレスチナのために連帯もしていなければ、戦ってもいないのです。


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