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連覇の旭化成が再び“最強王者”の道をひた走るーーケニア人ランナーがもたらした意識改革とは

[2018年01月03日]

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今年のニューイヤー駅伝は旭化成が連覇を達成。ガッツポーズでゴールする鎧坂

駅伝日本一を決める1月1日の第62回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)で、昨年18年ぶりに日本一に返り咲いた旭化成が王者の貫祿を見せて連覇を果たした。

その勝利のキッカケを作ったのが昨年、チームに初めて加入したケニア人ランナーのアブラハム・キャプシス・キプヤティチだった。チームで初めての外国人選手だ。

2区を走ったキプヤティチはロードレースが主戦場で、トラックの1万mのベストは28分3秒8ということもあり、西政幸監督は「区間賞から30秒差くらいで区間10位くらいの走りをしてくれればいいと思っていたが、18秒差で走ってくれた」と予想を上回る走りに笑顔を見せた。

昨年のインターナショナル区間の2区を走ったのは鎧坂(よろいざか)哲哉で、区間1位のビダン・カロキ(DeNA)には1分22秒差。これまでの日本人最高記録は2014年の旭化成の八木勇樹の23分20秒だが、その時でさえ区間1位のエドワード・ワウエル(NTN)とは1分5秒差で、優勝したコニカミノルタのポール・クイラには57秒負けていた。それを考えれば、その区間のハンディキャップを大幅に軽減できたのだ。

1区に起用された茂木(もぎ)圭次郎は、序盤に先頭を引っ張る走りをして、後半は苦しみながらも1位に10秒差の9位でキプヤティチにつないでいた。その勢いがキプヤティチの2.4キロでトップに立つ走りにつながり、3区の市田孝にタスキをつないだ。

市田孝は昨年、エース区間の4区で区間賞を獲得した選手。「今年も区間賞を獲りたかったが、優勝するためには任されたところで獲らなければいけないと思った」と、冷静な走りで序盤から後続との差を広げ、2位に上がってきた富士通には32秒差。優勝争いのライバルとなるトヨタ自動車とホンダとはそれぞれ37秒、1分32秒差をつけた。

だが、続くエース区間の4区では危機もあった。落ち着いて入ってラストで上げようという走りをした大六野秀畝(だいろくの・しゅうほ)だったが、ラスト4キロから両太股の付け根が攣(つ)りそうになってペースアップができなくなり、4区の区間賞を獲得したホンダの設楽(したら)悠太に追い上げられた。

それでも「とにかくトップでタスキを渡したかった」と、なんとか粘って同タイムの1位で5区の村山謙太につないだ。その5区は強い向かい風が吹く条件。村山は「一緒にいったら後ろにつかれるが、離せば互いに向かい風を受けて力通りの走りになると考えた」と、最初の400mを60秒ほどで入って差を広げる走り出し。

終盤には少し疲れて差を詰められたが、ラストスパートで14秒差としてトップを守った。そこで勝利がほぼ決まると、6区の市田宏は落ち着いた走りで区間賞を獲得し、2位ホンダとの差を1分03秒まで広げる。さらに、7区の鎧坂が「追いつかれてもラストスパートでは勝てるように、余裕を持って平均ペースでいった」と、区間賞こそ2秒差で逃したものの、安定した走りでホンダとの差を2分12秒に広げて連覇を果たした。


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