週プレNEWS TOP 連載コラム "本"人襲撃 加計問題で官邸の圧力を明言──前文部科学事務次官・前川喜平が「自主夜間中学」でボランティアする理由

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加計問題で官邸の圧力を明言──前文部科学事務次官・前川喜平が「自主夜間中学」でボランティアする理由

[2018年01月23日]

「自主夜間中学に学びに来ている人たちって、これまで文科省がその存在を知りつつ、見て見ぬふりで置き去りにしてきた人たち」と語る前川喜平氏

いわゆる「加計(かけ)学園問題」で「官邸の圧力」の存在を明言した前文部科学事務次官の前川喜平氏と、「ゆとり教育」の生みの親としても知られる寺脇研氏、ふたりの元文部科学官僚が日本の教育の現在・過去・未来を語り尽くしたのが『これからの日本、これからの教育』である。

加計学園問題で一躍「時の人」となった前川氏に、教育行政への思い、そして自身の現在について聞いた。

* * *

―本書から伝わってきたのは、思わず「教育バカ」と呼びたくなるほどの前川さんの教育にかける思いです。そもそも文部官僚を目指したきっかけは?

前川 実は、特に強い使命感や決意があって文部省(当時)に入ったわけではないんですよ。高校時代は「アインシュタインを超える物理学者になる」なんて思っていたんですが、3年の夏休みに「数学Ⅲ」に歯が立たなくて挫折し、文転しました。自分の進路について真剣に考えることもなく、東大法学部を受験したのも、進学校にいて「なんとなく周りがみんな受けるから」という感じで……。

でも、実際に行ってみたら法律学ってつまらねえ学問だなーと思って。途中で〝不登校”になった時期もあったりしたから、親に迷惑かけて6年も大学生をやっていました(笑)。

卒業後に官僚の道を選んだのも「俺は金儲けとか向いてないし、やっぱり公務員かな」という漠然としたものでした。しかしそのなかでも、カネやモノではなく人の心を扱う、人間くさい領域の仕事がしたいと思って文部省に入ったんですね。

―本書にも出てきますが、文部官僚になってから比較的早い時期に「教育行政とは人間の人間による人間のための行政である」「教育行政とは助け励まし支える行政である」「教育行政とは現場から出発して現場に帰着する行政である」という明確な「3原則」を自分なりに打ち立てています。

前川 あれは30歳くらいの頃、宮城県教委の行政課長として出向していたときに自分の心得みたいなものとして考えました。

結局、「教育行政」って「教育」じゃないんですよ。私は教育行政の専門家であっても教育の専門家じゃない。本当の教育は、やはり現場の先生たちがやっておられることなんです。

それをちょっと文科省で権限を持った人間が勘違いして、上から「教育はこうあるべきだ」って考えて、それを現場にやらせるのが自分の仕事だと思い込んでいる人が少なくないし、政治家の中にもそう思っている人がたくさんいます。でも、本当はそうじゃない。教育の本質は現場にしかなくて、教育行政というのは、その「教育の現場」を黒子として支える側の仕事だと思うんです。

―前川さんのような考え方は文科省内でも少数派ですか?

前川 そうかもしれません。ただ、最近は文科省よりも「文教族」をはじめとした政治家で権力を持っているような人たちが、教育の現場に「国家主義的な観念」を植えつけようとしていて、それはすごく危険なことだと思っているんですけどね。


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