週プレNEWS TOP 連載コラム 古賀政経塾!! 政権と官僚の“相互忖度”!「商工中金」民営化先送りで、天下り根絶が遠のく

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政権と官僚の“相互忖度”!「商工中金」民営化先送りで、天下り根絶が遠のく

[2018年01月27日]

「安倍政権は政府系金融機関の天下り復活ストップ、商工中金の完全民営化を断行すべき」と語る古賀茂明氏

世耕弘成経産相らの有識者が昨年末から議論してきた商工中金の抜本改革。しかし結論は先送りになってしまった。

これを受け、『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏は「天下り根絶が遠のく」と嘆く。

* * *

中小企業向けの政府系金融機関「商工中金(商工組合中央金庫)」の民営化判断が4年後に先送りされた。

大規模災害などで経営にダメージを受けた中小企業に特別な低利で資金繰りを国が支援する「危機対応融資」。この制度を商工中金が悪用していたことが発覚したのが昨年5月のこと。優良企業の財務諸表を改竄(かいざん)して業績悪化を演出し、融資先を広げる不正行為を全社的に展開していたのだ。

商工中金が「危機対応融資」で損する分の穴埋めには、国費が投入される。商工中金は国民の税金をだまし取っていたのと同じだ。しかも、民間金融機関の優良顧客を奪うという禁じ手まで使って。

近年、商工中金に限らず民業圧迫が問題視されてきた政府系金融機関の民営化は、小泉政権が行革の目玉としてその道筋を作ったが、その後、先延ばしが続いてきた。

とはいえ、これだけ大きな不祥事を起こした商工中金は、さすがに今回ばかりは民営化するという結論が出るはずだとされていた。だが、安倍政権は「民営化判断は4年後に行なう」とする商工中金を管轄する経産省の方針をすんなりと了承してしまった。これは事実上、「民営化しなくてもよい」という経産省へのサインである。

実は、四大政府系金融機関といわれる商工中金、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、国際協力銀行のトップは、財務省と経産省の次官級OBの最高の天下り先だった。その給与は次官の給料をはるかに上回る。小泉政権はこれを民間人に差し替えた。

しかし、第2次安倍政権になると、このうち商工中金を含む3つのポストが両省に返還された。今回の商工中金の不祥事を受け、さすがに社長ポストは再び剥奪(はくだつ)されるが、天下りそのものを廃止するということにはならなかった。その背景にあるのは官僚を敵に回せないという安倍政権の事情だ。

安倍政権を支えているのは今井尚哉(たかや)総理首席秘書官ら経産官僚が多い。「ここで経産省の利権を潰して彼らを敵に回せば政権が持たない」と官邸は考えているのだろう。


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