「バトルに負けたらメンバーが入れ替わる」という仰天企画の番組から生まれた7人組アイドル、ラストアイドルの長月翠

2018年、週プレNEWSが“大注目する期待のアイドル”連続インタビュー、今回で4人目!

「バトルに負けたらメンバーが入れ替わる」という、テレビ朝日系のアイドルオーディション番組『ラストアイドル』--そんな仰天企画から生まれた7人組アイドル、ラストアイドルのメンバー・長月翠(ながつきみどり)ちゃんが登場だ。

インタビュー前編に続いて、元メガデスのマーティー・フリードマンも太鼓判を押した彼女の本音に迫ったぞ~!

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「前座アイドル」として知られたオープニングシスターズ時代、ひとりライブで客もひとりという、ありえない状況で。なんか、アイドルの練習風景を見ているプロデューサーみたいですね。

長月 まさにそんな感じでした。でも、そういう大変な経験ってたくさんありますよ。いっぱいお風呂のある施設での営業とかもあったんですけど、歌うとお年寄りに「うるさーい!」って怒鳴られたり(笑)。ちなみにデビューライブもその施設だったんです。

―もしかして、デビューライブも誰かの前座だったんですか?

長月 はい。ビンゴ大会の前座でした。で、ビンゴ大会もお手伝いしたんです。「10番です!」って言ったら「早いよ!」って怒鳴られたり…。

―かなり苦労してますね!(笑) そんな後、2017年の9月に解散。それと同じタイミングで『ラストアイドル』のオーディションを受けたわけですね。

長月 はい。解散が決まった後も「やっぱりアイドルをやりたい」って思って。当時、乃木坂46の深川さん(元メンバーの深川麻衣)が大好きだったので「もうちょっと痩せたら乃木坂46を受けたいな」って考えてたんです。そうしたら、オープニングシスターズのメンバーに「みーたん、秋元康さんのオーディションがあるみたいだよ」って教えてもらって。でも、受かるとは思ってなかったです。だって、オーディション会場に行ったら、綾ちゃん(現ラストアイドル・吉崎綾)がいるんですよ。カワイすぎて!

―おぉ! 吉崎さんはその時からオーラありましたか?

長月 ありすぎですよ! 「あぁ、こんなカワイいコがいるなんて、私、絶対に落ちるじゃん」って。パパと一緒に来てたんですけど「帰ろう。マジで無理だよ」ってずっと言ってたんです。でもパパが「帰らないほうがいいよ」って言ってくれて。それで受けたら合格したんで、お父さんには感謝ですね。あ、ちなみに合格した後で「吉崎綾」って調べたら「福岡の奇跡」って呼ばれてるのを知って! 「確かに奇跡だ!」って思いました。

―そうやって最初の「暫定オリジナルメンバー」のひとりとなったわけですけど『ラストアイドル』っていう番組自体が「バトルして負けると去らなくてはならない」という過酷なルールでした。

長月 あの、実は…私「負けたら入れ替わる」って知らなかったんですよ。説明概要とかいろいろ書いてあったらしいんですけど、ちゃんと読んでなくて…。

「負けたら入れ替わる」って知らなかった

―えええーー? 一番大事なところですよ?? っていうか、実は結構、いい加減なんですね。

長月 それはありますね(笑)。…っていうか、TVに出ることも知らなかったんです。「秋元さんのオーディションだ!」ってだけで受けてしまったので。だから綾ちゃんに「バトル、頑張ろうね!」って言われて、「え? 何それ?」って。ちゃんと概要を読み直したら意味がわかってゾッとしました。でも「とはいえ、きっと台本があるんだろうな~」って思ってたんですけど…リアルでした。本物でした。自分がバトルで負けた時、「え? え? これ本当なの?」って。

―現実でしたね。一度バトルで敗れ、しかし長月さんに勝ったメンバーが辞退したことにより、敗者復活戦で再び戻ってきて。ちなみに、その負けた時にジャッジした審査員はプロインタビュアーの吉田豪さんでした。

長月 あー、そうですね。

―ズバリ! 自分を落とした吉田豪さんのことを恨んでます?

長月 ないですないです!(笑) 負けた時は落ち込みましたけど、最近、吉田豪さんと仲良くしたいなって思ってるくらいなんですよ。根は優しそうじゃないですか。それと、負けを認めないところが私と似てるなって思ってて。仲良くなれる気もするんですよね。

―そうなんですか? 長月さんが負けたバトルが放送された日、吉田豪さんのツイッターがものすごく燃えたんですよ。

長月 知ってます。見てました。

―火あぶりにされてるのを見て、どう思われましたか?

長月 でも「え? 吉田さん悪くないよね?」って思ってました。だって、そういう番組ですし。正直、今みたいに「仲良くしたいな」とは全然思ってなかったんですけど「これは可哀想だな」って。それに自分はその後、セカンドユニットの「シュークリームロケッツ」のメンバーに選ばれて「これから前向きに頑張っていこう!」って思ってたから。

―なるほど! 心が広いですね(笑)。そのセカンドユニットのひとつ「シュークリームロケッツ」ですが、長月さんと松本ももなさん、小澤愛実(あいみ)さんという3人組ユニットです。ファンの中では「ラストアイドルファミリーの中で、一番カワイくて、一番王道で、一番顔面偏差値が高い!」とも言われて。長月さんは唯一、ふたつのグループを“兼任”していますよね。

長月 そうですね。

―現在、番組はセカンドシーズンに突入しています。ラストアイドルと4つのセカンドユニットによる総当たり戦で一番になったグループが表題曲を歌うというグループバトルで…。

長月 はい、今ちょうど毎週戦っている状態です。5人のプロデューサーさんがそれぞれのグループをプロデュースしてくださってるんですけど、ラストアイドルは小室哲哉さんで、シューロケは秋元康さんが…。

「小室さんって天才だ!」って感動しました

―それぞれのプロデューサーの印象はどうですか?

長月 小室さんの曲、ものすごく素敵なんです。最初聞いた時の印象と、実際に衣装を着て、ダンスを付けてパフォーマンスした時の印象が全然違って。自分たちにものすごい合ってるって感じました。そういう総合的な部分でも素敵で「小室さんって天才だ!」って感動しました。

―秋元さんはいかがですか?

長月 一番最初にシューロケでご挨拶に行ったんですよ。ものすごい緊張して。秋元さんの事務所に行くところに大きな階段があったんですけど、降りるときに私、緊張しすぎてコケてそのまますべり落ちました。そのくらい緊張してましたね。

―子供の頃からAKB48が大好きだったんですもんね。

長月 そうなんです。10年近く秋元康さんの曲を聞いていて「この人の歌を歌いたい」って思ってアイドルになったので。秋元さんが私の顔を知っていてくれるなんて信じられないですよ。実際にお会いした時も、ものすごく緊張したんですけど、それでもたくさん要望を言っちゃいました。「カワイさの中にちょっとだけ毒を」とか「衣装は汗をかいても染みないものがいいです」とか。でも…デビューシングルに続いて、セカンドでも秋元さんにプロデュースしていただけて本当に嬉しいです。

―でも長月さんはラストアイドルとの兼任で、総当たり戦だから直接対決は避けられません。どういう気持ちで戦うつもりですか?

長月 そうなんですよね。よく言われるんですけど、実はそこまで深刻に考えていなくて。そもそも、ふたつのグループにいる時はそれぞれ違う人格ってつもりでやっていて。

―別人格。武藤敬司選手とグレート・ムタみたいな感じ?

長月 すいません、それはちょっとわからないんですが…「ラストアイドルの長月翠」はお姉ちゃんみたいな綾ちゃんに頼ってて、結構ワガママなんですよ。でも「シューロケの長月翠」は年齢的には一番年上なので、ふたりを安心させてあげたいというか。リーダー的な……いや、リーダーは小澤愛実ちゃんなんですけど。

―単純に、どっちで勝っても喜べないですよね。どんな顔していいかわからない。

長月 どんな顔をすればいいんですかね?(笑) でも、今の自分としてはどっちのグループもちょうど半分半分の思い入れなんで。「どっちで勝ちたい」って気持ちもないし、どっちも全力で自分らしくやるだけですね。まぁ、その時の気持ちでどっちでも全力で喜びたいなって思ってます。

―注目しています! では最後に2018年の目標を!

長月 そうですね。今年も目の前のことに全力で、人生最大カワイく頑張ります!(笑) あと、いろんな方への感謝を忘れないこと。お客さんがどんなに少なくてもめげない心が付いたのも、今まで自分が経験したこと、いつでも来てくれたお客さんのおかげなので。感謝をする気持ちを忘れないでいようって思います!

(取材・文/篠本634[short cut] 撮影/武田敏将)

■長月翠(ながつきみどり)2000年5月17日(17歳)愛媛県出身。ラストアイドル(シュークリームロケッツ兼任)のメンバー。好きな食べ物は「フライドポテト」。現在、アイドル番組『ラストアイドル セカンドシーズン』(テレビ朝日系)にて5人のプロデューサー(つんく♂、小室哲哉、指原莉乃、織田哲郎、秋元康)入り乱れてのセカンドバトル・総当たり戦が開催中! 公式サイト https://lastidol.com  公式ツイッター【@LI_CR_midori】