週プレNEWS TOP 連載コラム 宮澤ミシェル フットボールグルマン サッカー協会に問われ続ける「日本らしさとは何か?」──代表監督の資質を今こそ考えるべき

連載コラム

サッカー協会に問われ続ける「日本らしさとは何か?」──代表監督の資質を今こそ考えるべき

[2018年02月05日]

宮澤ミシェルが考える代表監督に必要な資質とは…

サッカー解説者・宮澤ミシェル氏の連載コラム『フットボールグルマン』第32回。

現役時代、Jリーグ創設期にジェフ市原(現在のジェフ千葉)でプレー、日本代表に招集されるなど、日本サッカーの発展をつぶさに見てきた生き証人がこれまで経験したこと、現地で取材してきたインパクト大のエピソードを踏まえ、独自視点でサッカーシーンを語る――。

今回のテーマは、日本代表監督。これまで、ワールドカップ出場時の監督はほとんどが外国人だったが、今後もその流れは続けるべきなのか…。日本らしいサッカーとは?という命題を問われ続けているが、その実現のためにどう考えるべきかを語った。

******

少し気の早い話だけれど、6月から始まるW杯ロシア大会が終わった後の日本代表について考えてみたい。ハリルホジッチ監督の契約はW杯までで、過去の日本サッカー協会の事例を振り返っても、契約延長の可能性はないだろう。

では、次の日本代表はどういった方に任せるべきか。協会がどう考えているかわからないが、私の考えでは外国人監督を招聘する必要はもうないと思っている。

日本人らしさをパスサッカーで生かそうとザッケローニさんを迎えて臨んだ2014年のW杯ブラジル大会、本番直前のトレーニングマッチでいい試合をしたものの、世界トップレベルが本気になる本番では通用せずにグループリーグで敗退した。

だけど、もちろんザッケローニさんのサッカーがすべてダメだったわけではない。あのパスサッカーにフィジカルの強さや縦への速さをうまく加味することができれば、さらに成長できると踏んで協会はアギーレさんを監督に迎えた。だけど、リーガ・エスパニョーラ時代の八百長疑惑などがあって辞任、監督交代劇となった。

ハリルホジッチ監督になってからの日本代表は、パスを中盤でつなぐスタイルを捨て、縦に縦にというシンプルなスタイルになっていった。

そのスタイルも決してダメということではない。ただ、それを主体にして戦うのは南米やアフリカ、ヨーロッパと比べてフィジカル面で劣る日本人にとってはハードルが高い。その差を埋める努力は必要だけれど、そこ以外の日本人らしい特長を生かさないことには、世界と戦うのは現実的には厳しいと私は考える。

日本代表監督を振り返ると、92年にハンス・オフトが初めて外国人として監督に就任してからはファルカン、加茂周さん、岡田武史さん、フィリップ・トルシエ、ジーコ、イビチャ・オシム、もう一度岡田さんが就任して、ザッケローニ、アギーレ、ハリルホジッチという系譜になる。

それぞれの監督は素晴らしくても、残念なことにその時々で日本代表が志向するサッカーに一貫性がなく、前任者の時代に築いたものを残しながら、新たなものを積み上げることはあまりできなかった。こうした結果を招いたのは、監督を決めている日本サッカー協会に責任の一端があるといえる。

外国人が日本代表監督に就く時は、もちろん長期的なビジョンの下に立って日本サッカーを育てて発展させることも考えるだろうが、同時に、プロとして自らのキャリアを磨く機会でもある。こうした考え方はプロフェッショナルの監督としては当然で、彼らを責めるのはお門違い。だからこそ、長い目で日本スタイルのサッカーを構築していきたいのなら、外国人監督に教えを請う時代は終わりにしたほうがいい。

確かに、外国人監督に任せることで成果を出したこともある。例えば、本来は攻撃を学ぶために連れてきたトルシエ監督の下で構築したフラット3の守備は素晴らしかった。かつてマリノスやレイソルでも活躍し、98年、02年のW杯に出場した元韓国代表のユ・サンチョルは「トルシエ時代の日本代表が一番強かった」と言っていたほどだ。


ジャンプ50周年展VRはこちら!

連載コラム

Column

連載コラムを見る

Back Number

  • Mar. 5th 2018 no.10
  • Feb. 26th 2O18 no.9
  • Feb. 19th 2O18 no.8
  • Feb.12th 2O18 no.7

 

Gravure Gallery

もっと見る

MOVIE Channel

【動画】鈴木友菜、グラビア界に天使現る。

もっと見る

新刊のお知らせ

  • 小宮有紗『Majestic』
  • 飯豊まりえ『NO GAZPACHO』
  • 『クルマプレイボーイ』
  • 『週プレ グラビアスペシャル増刊 NEW YEAR2018』
  • 馬場ふみか2018カレンダーブック

 

プレイボーイコミックス

メルマガ会員&アンケート 2018年No.10