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「黒塗り」資料に隠された重大な疑惑…和歌山市“ツタヤ図書館”は官製談合の産物なのか?

[2018年02月06日]

昨年12月、和歌山市の新市民図書館の指定管理者がレンタル大手『ツタヤ』の運営会社・CCCに選定された。だが、その選定方法について市民グループが和歌山市に情報公開請求を行ったところ、開示された資料(全210ページ)の大半が黒塗り。19年秋に開館予定の和歌山市“ツタヤ図書館”には以前からツタヤありきの出来レース疑惑が指摘されていた…

昨年12月、和歌山市が2年後に完成する駅前の市立図書館の運営者にレンタル大手『TSUTAYA』を展開するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)を選定した。

新刊書店とカフェ併設のお洒落空間が人気の、いわゆる「ツタヤ図書館」がついに人口36万人の県庁所在地にも誕生--地元メディアはこぞってポジティブに報じたが、実はその裏では反対運動を封じ込める議会運営が行なわれ、一部の市議が議会で暗躍するなど、あからさまなCCC誘致活動が繰り広げられていた実態を前回記事「議会にCCCの営業マン? 各地で炎上する“ツタヤ図書館”」などで連続して報じてきた。

今回は、この「ツタヤありき」の“出来レース”疑惑のさらなる核心に迫っていく。

和歌山市が昨年10月に実施した市民図書館の運営者を決める指定管理者公募(受託期間は2019年10月から5年間)には、CCCの他に図書館流通センター(TRC、東京・文京区)が参加していた。TRCといえば、全国約3300の公共図書館のうち500館超の運営を自治体から受託している業界の“ガリバー”。片や、話題のツタヤ図書館を運営するレンタル・書店チェーンの“雄”。

まずは、和歌山市民図書館の運営権をかけたコンペに両陣営が提示した入札価格とその内訳について、和歌山市に情報開示請求を行なった。これが本当に出来レースだったのなら、開示資料になんらかの証拠があるはずとの思惑もあった。

昨年12月、和歌山市に開示を求めたのは市民図書館指定管理者選定に際して、両社の入札価格がわかる資料。同市の対応は思いのほか早く、12月11日の開示請求から11日後の22日に「一部開示」が決定。その1週間後には資料が送付されてきたが、その封筒の中身を見ると愕然とした。

TRCとCCCそれぞれにおいて、初年度である平成31年度のみ半期、翌年度以降、平成35年度までは年間の収支とその内訳が試算されている。

図書館は利用者から対価を徴収できないため「収入」は「指定管理料」と「コピー料金」のみ。一方、市があらかじめ決めた「施設管理費」と「図書購入費等」の固定費のみ、金額が明記されているものの、その他の「人件費」「旅費」「消耗品費」「燃料費」「印刷製本費」など積算根拠となる支出項目別の詳細は、両社ともすべてが“黒塗り”だった。

そして「収入合計」欄に記載されている指定管理料がそれぞれの「入札価格」だが、その額を見るとさらに驚いた。

『TRC vs CCC』の一騎打ちとあって、さぞやガチンコでしのぎを削りあったのか?と思いきや、両社ともに入札価格が驚くほど“無気力”なのだった…。

筆者が和歌山市に請求して開示されたTRCとCCC両社の応募書類の一部。同市の市民グループに開示された“黒塗り資料”とは別のものだが、こちらもやはりほぼ“黒塗り”。これでは談合疑惑は晴れるどころか、ますます深まるばかり…

筆者が和歌山市に請求して開示されたTRCとCCC両社の応募書類の一部。同市の市民グループに開示された“黒塗り資料”とは別のものだが、こちらもやはりほぼ“黒塗り”。これでは談合疑惑は晴れるどころか、ますます深まるばかり…

TRCの入札額は3億3699万6千円で、落札率(入札額/自治体設定の上限額・3億3700万円)に直すと99.998%! 一方のCCCは3億3375万円で、こちらも落札率はほぼ上限額に近い99.035%だった。

公共工事の入札実態について定期的に調査している全国市民オンブズマン連絡会議の基準では、落札率90%~95%なら「談合の疑いがある」、落札率95%以上になると「談合の疑いが極めて強い」とされている。

そんな中、2社ともに99%を超える数字。TRCに至っては、上限額よりも4千円低いだけの価格を提示。まるでお互いに安くしないことを申し合わせて、どちらかが落札することを事前に相談して決めていたかのような対応である。

複数の自治体関係者に話を聞くと、皆一様に「落札率99%なんてありえない」と驚く。実際、普通にコンペをすれば必ず起きるはずの民間事業者同士の競争は全く起きなかった。


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