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日本製品が北朝鮮にダダ漏れ!? 元国連委員が明かす「制裁は抜け穴だらけだ!」

[2018年02月13日]

―北朝鮮の制裁逃れの典型的な手法を教えてください。

古川 北朝鮮はマネーロンダリングや兵器密輸などを手がける工作員を世界各地に送り込んでいますが、その身分を巧みに偽装するんです。偽装にはふたつのパターンがあります。ひとつは外交特権を持つ大使館員に扮(ふん)すること。各国にある北朝鮮大使館はほぼ100%、非合法活動の拠点になっていると言っても過言ではありません。

もうひとつは外国で地元企業に就職し、北朝鮮人とはわからないような名前を使ってビジネスに携わる方法です。例えば、「スティーブン・リー」という英語名でタイのバンコクにある企業に所属していた北朝鮮人工作員がいました。

その上で北朝鮮は非合法取引を行なう複数の国々を介在させて痕跡をたどれないようにします。中国から中東の某国へ物資を輸出するのに、カンボジア船籍の貨物船をチャーターし、その運航を香港企業に任せる。しかも、その代金決済にはシンガポールの金融機関を使います。そこに北朝鮮という国名は一切出てきません。こうして北朝鮮は制裁の網をくぐり抜けて、核ミサイル開発に必要な資金や物資を動かしています。

■今でも北朝鮮には日本産がダダ漏れ

―しかし、専門家パネルが制裁対象として、国連の報告書に明記すれば、制裁逃れはできなくなるのでは?

古川 すぐに名前を一字だけ変えたり、別名を名乗って活動を継続します。あるいはペーパーカンパニーを何層も重ねて、その後ろに本社を隠して制裁を逃れる。また、兵器の完成品を密輸するのでなく、市販の部品や工作機械を海外に輸出し、軍事技術者も派遣して現地で組み立てるといった手口も北朝鮮の常套(じょうとう)手段です。輸送途上で貨物検査されても普通の市販品や機械なので、外国の貨物検査当局はそれが不正輸出だということがなかなか見抜けません。

つい最近、東シナ海の洋上でドミニカ船籍と北朝鮮船籍のタンカーによる物資の積み替えが発覚しました。物資は国連制裁で禁輸対象とされている石油製品ではないかと考えられています。長く制裁に耐えてきた北朝鮮だけに、様々な制裁逃れのノウハウを持っているんです。

―ならば、専門家パネルがこうした制裁逃れのノウハウを広報し、各国に制裁の徹底を促すべきでは?

古川 まさにそれが仕事でしたが、困ったことに数多くの国連加盟国には制裁決議を順守する意思も体制もないのが現実です。中ロだけでなく、アフリカや中東にも北朝鮮と国交のある国が数多く、制裁違反をいとわないのです。

また、制裁を順守しようにも、そもそも国内法を整備していないので、実効的な措置を取れないケースも目につきます。安保理決議では制裁対象となった北朝鮮の貨物船を資産凍結することが義務づけられていますが、数多くの国々が国内法を整備しておらず、制裁対象船舶を凍結できません。実は日本もそのひとつなのです。


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