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沖縄の米軍基地負担は外国から見ても異常──本土の日本人は「他人事」でいいのか?

[2018年02月15日]

「米軍基地が日本にとって本当に必要なものならば、その負担やリスクは日本全体で負うべき」と語る、英紙「ガーディアン」のジャスティン・マッカリー氏

沖縄で米軍ヘリの事故が相次ぐ中、2月4日に投開票された名護市長選では、米軍普天間基地の辺野古(へのこ)移転に反対する現職の稲嶺進(いなみね・すすむ)市長に代わり、自民・公明等の推薦を受けた新人の渡具知武豊(とぐち・たけとよ)氏が初当選した。

この選挙結果で「民意を得た」政府は、基地移設工事を加速していく方針だが、国土面積の0.6%に過ぎない沖縄に在日米軍専用施設の約74%が集中しているという状況は、海外から見てどうなのか?

「週プレ外国人記者クラブ」第107回は、英紙「ガーディアン」日本特派員ジャスティン・マッカリー氏に聞いた──。

***

―名護市長選は、秋に行なわれる翁長雄志(おなが・たけし)知事の任期満了に伴う県知事選の「前哨戦」とされていただけに、移設反対派にとっては手痛い敗北でした。この選挙結果をどのように感じましたか?

マッカリー 沖縄ではここ数年、翁長県知事の下で「辺野古移設反対」の声が高まっていたので、今回の選挙結果は驚きでした。渡具知氏は選挙中、辺野古の米軍基地建設に関する自分の立場を敢えて明確にせず、「国と県の裁判を見守る」と言い続けてきましたが、自民・公明の推薦を受けていることを考えても、基本的には「基地建設容認派」と考えていいでしょう。

ただし、仮に「基地建設容認派」の市長が誕生したとしても、それで問題が決着したわけではないと思います。現実には名護市民の多くが今でも辺野古の基地建設に反対だと思いますし、沖縄の米軍基地問題は単に地元自治体の問題ではなく、沖縄全体の問題でもあり、もっと言えば「沖縄と本土」や「沖縄と日本政府」の問題でもある。そうした中で、新しい名護市長が今後どう動くのか、注意深く見守るべきでしょう。

─普天間基地の辺野古移転や、度重なる米軍機の事故など、「沖縄と基地」を取り巻く状況はここ数年、全く改善されていないように見えます。

マッカリー 僕も何度も沖縄を訪れていますが、「状況はまるで改善されていない」というのは、まさにその通りだと感じます。宜野湾市の普天間飛行場に隣接した小学校に行ったこともありますが、米軍基地とフェンスひとつ隔てた小学校のグラウンドに立った時、「自分の子供がこの学校の生徒だったら…」と想像して、愕(がく)然としました。

僕は基本的に「日本の安全保障を考えれば在日米軍の存在は必要」という意見ですし、日本から米軍がいなくなれば、喜ぶのは中国や北朝鮮だと思います。ただし、米軍基地が日本にとって本当に必要なものならば、その負担やリスクは日本全体で負うべきものであって、本土から遠く離れた沖縄だけに押し付けるべきものではないはずです。

ところが、日本の国土面積の0.6%に過ぎない沖縄に在日米軍専用施設の約74%が集中していて、その面積は沖縄県の実に8%以上を占めている。これはどう考えてもフェアではありません。最大の問題は、沖縄以外に暮らす日本人の多くがそうした現実を直視せず、まるで「他人事」のように見ていることであり、日本政府もまた、沖縄の人たちの怒りや不安の声を「無視し続けている」と感じています。


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