週プレNEWS TOP 連載コラム こんな会社で働きたい! “はれのひ”騒動で注目されたジリ貧の業界を再生させる呉服問屋3代目「日本女性は着物を見捨てていない!」

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“はれのひ”騒動で注目されたジリ貧の業界を再生させる呉服問屋3代目「日本女性は着物を見捨てていない!」

[2018年02月18日]

東京山喜の中村社長。99年の立ち上げたリサイクル着物『たんす屋』業態が注目を集めている

ニッポンには人を大切にする“ホワイト企業”がまだまだ残っている…。

連載企画『こんな会社で働きたい!』第19回は、リサイクルきもの「たんす屋」を全国に約130店舗展開している東京山喜(本社:東京・江戸川区)だ。

***

呉服・きもの業界が大苦戦している。東京山喜の中村健一社長がこう話す。

「1981年のピーク時に1兆8千億円あった市場が現在は2800億円まで縮みました。一店舗の平均年商を5千万円と仮定すると、この約40年間で毎年760軒ずつ呉服屋が消えた計算になります。従来型の呉服屋のビジネスに消費者がNGを出している」

業界に重たく圧しかかっているのが、『着物は高い』との“強烈な固定概念”だ。しかし、その原因を作ってきたのは「我々、着物業界」と中村社長はキッパリ言った。

「かつては着物と帯で10万円、そんなお客様が10人いて100万円の商いになった。でも客数が減り、5人しか買ってくれなくなった時、業界は客単価20万円を目指し、何とかトータルの売上げで100万円を維持しました。それがいよいよふたりしか買ってくれなくなると、業界はさらなる高額化に向かい、客単価50万円を目指した。

そうこうするうちにバブル景気に突入、100万円の着物が売れるようになり、『それならひとりでいいや』とそっちを向いてしまった。このプロセスで、着物業界は消費者に『着物は高い』のイメージを植え付けてしまったというわけです」

バブル期、同社は父親の喜久蔵氏が社長だった。当時は京友禅、加賀友禅と並ぶ三大友禅のひとつである東京友禅を扱う呉服問屋。だが、東京友禅は加工賃の高い手描きの本格友禅、同社の着物も他社と同様、一式100万円を超えるようになっていた。

バブルが崩壊し、着物が急速に売れなくなった頃、中村社長は38歳という若さで3代目社長に就任する。93年のことだった。着手したのが中国生産の拡大。より良い着物をより安く作るため、現地に合弁で工場を建て、縫製もできるようにした。

だが、「当時の私は経営者としては駆け出しだった…」と中村社長は振り返る。無理に売上げを伸ばそうとして在庫は膨らみ、売掛金と借入れがどんどん増えた。さらに社長就任から5年目、複数の大手得意先が経営不振に陥り、中には倒産した会社も現れ、連鎖的に同社の売上げも急減、赤字に転落することとなった。

「その頃はさすがに堪(こた)え、日本の女性が『もう着物は要らない』と言うなら、商売替えも仕方がないと思いました」

そこで、自ら消費者に聞き取り調査を行なった。その結果、わかったのは「着物は好きだし着たいけど、買ってないし、着ていない」という事実。中村社長はこれを「日本女性は着物を見捨ててないし、憧れを持ってくれている」とプラスに捉え、「市場にはとてつもなく大きな潜在需要が眠っている」と確信した。

では、その潜在需要を掘り起こすにはどうすればいいか――思案を巡らせたが、なかなか答えは出なかった。


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