人の顔を100人まで認識できるというaibo。「この人はよく触ってくれる」「よく褒めてくれる」など学習していくという

1月に発売され話題となった新型の犬型ロボット「aibo」。

『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏は、新型「aibo」をどう評価しているのか?

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ホリ ソニーが新型の犬型ロボット「aibo」を発売したね。先代は2006年に生産終了してたから、約12年ぶりの復活に喜んでるファンも多いんだって。

ひろ 予約受け付け開始から約30分で完売したって話ですよね。久しぶりにおもしろいAIの使い方をする製品が出てきたなと思いました。

ホリ そう? 確かにaiboにはAIが使われているけど、そうした技術は、すでにいろいろなところで導入されてるじゃん。

ひろ でも、AIで実用レベルになっているものって、人件費削減とかの夢のない話ばかりじゃないですか。

ホリ そうだね。メガバンクも「AIを導入して大規模に業務量を削減する」ってニュースになってたし。「みずほフィナンシャルグループは今後10年で1万900人」「三菱東京UFJフィナンシャル・グループは9500人」「三井住友フィナンシャルグループは4000人」分の業務量の削減を検討しているらしいね。

まあ、銀行員がやっているような融資の判断とかって、AIの得意分野だから。てか、そもそも銀行の業務ってムダが多いし、人間よりも機械に取って代わられるようなものばかりだから、当然っちゃ当然なんだけど。

ひろ 保険会社もAIを導入してスタッフを削減する動きがありましたよね。AIが騒がれて久しいですけど、僕はAIはまだ社会にとって目新しいことやメリットを与えていないように思えるんです。「AIが新しい価値を生んでなかった」のが気になっていたんです。

ホリ 例えば、AIが導入されることで「人間が単純労働から解放される」っていうメリットはあるよね。そして、その空いた時間で趣味などの活動をすることができる。まあ、一方で「AIに仕事を奪われる」とか騒ぐ人もいるけど。

ひろ コスト削減って大事なことですけど、外から見てると地味なんですよね。それに、そんなAIは昔からいっぱいありました。でも、新型aiboの登場で「AIだからこれが実現できたんです!」という製品が初めて出てきたような気がしています。

ホリ aiboは人の顔を100人まで認識できるそうだし、「この人はよく触ってくれる」とか「よく褒めてくれる」ってことを学習していくらしいからね。

ひろ ちなみに、今回のテーマは堀江さんが選んだわけですけど、なんでaiboにしたんですか?

ホリ 俺は買わないから。興味がないから(笑)。

ひろ え!?(笑)。まあ、ホビーロボットに社会的意義はないっちゃないですからね。極端に言えばスポーツと一緒なわけで。でもまあ、あくまで"おもちゃ"なので、お金が余ってる人は買う気がします。そんで、あくまでおもちゃなので、売り上げに出オチ感(最初だけ話題になって売れる)があっても、それはそれで十分だと思いますけどね。

ホリ まあ買う人はたくさんいるだろうね。はやりのスマートスピーカー的にも使えるだろうし。てか、ソニーはスマートスピーカーのポジションを狙ってるのかな。

★後編⇒ホリエモン×ひろゆきが"憎い"と語る新型aiboの課金モデル「10年継続したら、利益率はすごいよ」

(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ) 1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『やっぱりヘンだよね』(集英社)が好評発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき) 1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『無敵の思考―誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21』(大和書房)