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成人式“はれのひ騒動”での知られざる美談――業界の悪徳イメージを救った呉服問屋3代目の英断とは…

[2018年02月25日]

呉服問屋の3代目、現在は着物リサイクル店『たんす屋』を全国に約120店舗展開する東京山喜の中村社長

『はれのひ』が破綻するかもしれんでーー。

今年1月5日、京都市内で開かれた着物業界の新年会の会場で、着物リサイクル店『たんす屋』を展開する東京山喜の中村健一社長の耳に不吉な情報が入った。

『はれのひ』は東京、神奈川、茨城、福岡に店を構える振袖レンタル会社だ。1月8日の成人の日の朝、振袖レンタルの予約をしていた客が来店するも、一部の店が突然の閉鎖、多くの新成人が成人式に出席できない事態となり、騒動を巻き起こした。

1月5日時点では、『はれのひ』の経営陣を除けば、3日後にまさかそんな悪夢がやってくるなど誰も想像しなかったはずだ。破綻の“前兆”を知らされた中村社長でさえ、「40年間、呉服業界にいますが、成人式当日に店が潰れて振袖が着られない…なんて話は聞いたことがない。いくらなんでもそれはないだろう」と考えた。

だが念には念をと、すぐに親交の深い呉服業界のマーケティング雑誌『ステータスマーケティング』(きものと宝飾社)の松尾俊亮編集長の携帯を鳴らした。松尾氏は呉服業界の川上から川下まで太いパイプを持ち、表も裏も情報のキャッチが早い。彼の話から『はれのひ』の経営状態を探ろうと考えたが、「店は今も営業中のようだが、現時点で詳細はつかめない」との返答。中村社長は万が一の事態に備え、「新成人がトラブルに巻き込まれないか網を張っておいてください」と頼み、電話を切った。

その情報通り、『はれのひ』は京都の呉服屋に約5千万円の仕入れ代金未納、社員への給与遅配、欠配と破綻寸前の状態にあった。そして、顧客になんの説明もないまま社長は雲隠れ…。

3日後の成人の日の朝、車を運転中だった中村社長の携帯に着信が入る。「これは、もしや…」とのイヤな予感は的中、車を路肩に止めて電話に出ると、松尾氏の焦った声が電話口に響いた。

「社長が懸念されていたことですが…『はれのひ』が開いてない。騒動になり始めてる」

電話を受けた中村社長は「もし困った人がいたら、弊社の店でできる限りサポートするからフェイスブックにも載せておいてください」と伝え、電話を切ると即座に閉鎖した『はれのひ』の店の近くにある『たんす屋』に連絡、「もし、新成人の方が駆け込んできたら、店の振袖をレンタルで対応するように」と指示を出した。

同日午前10時頃、“はれのひ騒動”の第一報が『ステータスマーケティング』のフェイスブックページにアップされる。記事では『成人式当日に指定されていたホテルにスタッフがいない、振り袖もない、という状況が発生』などと伝えると同時に、同誌が中心となって「はれのひ・被害者の会」を立ち上げたことも表明。

さらに、『たんす屋』がいち早く支援に乗り出したことにも触れ、『時間が間に合う方がいれば、少しでも振袖で成人式に参加してほしい。できる限りのサポートをする』との中村社長のコメントを掲載した。


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