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アルマーニを着てトイレ掃除? 銀座・泰明小学校の制服騒動で露呈した「逆行する国際感覚」

[2018年03月01日]

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泰明小学校の校長は“アルマーニ標準服”の導入を「国際感覚を養うため」と言うが、「一体どこの国を指して『国際感覚』と言っているのか疑問」と語るサンドラ・ヘフェリン氏

一式揃えると8万円超という銀座・泰明(たいめい)小学校が導入を決めた“アルマーニ標準服”。

同校の和田利次校長は、アルマーニの採用は「服育」教育の一環であることを挙げ、「きちんと装うことの大切さを感じることも国際感覚の醸成に繋がる」と主張しているが、経済格差が深刻な社会問題になっている中で、「公立」の小学校が高級ブランドを“標準服”にする感覚は理解に苦しむ。

アルマーニを着れば本当に「国際感覚」が養われるのか? 「週プレ外国人記者クラブ」第108回は、このニュースを聞いて椅子から転げ落ちそうになったという日独ハーフのコラムニスト、サンドラ・ヘフェリン氏に話を聞いた――。

***

―サンドラさんはミュンヘン出身で22歳までドイツで生活していましたが、ドイツには制服ってあるんですか?

サンドラ 基本的にはないので私も着たことがありませんが、数年前から一部の学校では試験的に制服を導入しているところもあります。ドイツでも格差が問題になっていて、子供の服装にその家庭の経済状況が表れてしまうのはよくないということで、学校側と保護者、生徒たちが話し合い「じゃあ、上だけ緑色のトレーナーをみんなで着ましょう」というような感じで採用されました。

ドイツは自由を重んじる社会なので、日本の制服のように頭から爪先まできちっと同じものを着なさいと言われたら、絶対に反発が起きます。日常生活において「何を着るか」は個人の自由に関する根本的なことじゃないですか。だから「格差を目立たなくさせるため」など相応の理由がないと受け入れられません。当然、採用される制服は安く、物持ちがよく、洗濯しやすいという実用的な面が重視されます。

―日本の制服文化を最初に見た時はどう思いました?

サンドラ 母が日本人ということもあるし、日本のマンガもよく読んでいたので、13歳くらいの頃にはセーラー服への憧れがありました。『タッチ』の浅倉南ちゃんとか、制服を着たキャラクターも多いでしょう。絶対着てみたい!と思って、なんとか日本の中学校に3ヵ月だけでも交換留学で行けないかと画策したんですけど、実現せず…。でも4年ほど前に、あるバラエティ番組でセーラー服を着る機会があって夢が叶いました(笑)。嬉しかったけど、中学生の時に着たかったですね(笑)。

―ハハハ。日本って制服だけじゃなくて、髪型とか細かなところまで厳しいルールがあるじゃないですか。生活指導担当の先生がいて、「制服の乱れ、頭髪の乱れが非行に繋がる」と信じられている。こういう発想はどう思う?

サンドラ 正直、アレルギー反応を覚えます。ドイツには服装や髪型を規制する「校則」はないので、髪の毛を緑色に染めたっていいわけです。昨年、大阪の府立高校で、元々の髪の色が茶色い女子生徒が黒染めを強要されて不登校になってしまったというニュースがありましたよね。親に一筆書いてもらって「地毛証明書」を提出しなさいとか、幼少期の写真を提出しなさいとか、差別に繋がることだと私は思っています。

―地毛証明書などは、ルールを作ってフェアに厳しく取り締まらないといけないという、日本人の生真面目さが悪い方向に暴走している例ですね。

サンドラ 規則を守るのは大事だと思っている子供もいるかもしれませんが、私だったらストレスが溜まって陰で悪いことしますね。そういう心配もあるし、少しルールを逸脱した子供がイジメの対象になりかねない。「なんで私は校則守ってるのに、あの子は先生が見ていないところでスカート丈があんなに短いの」みたいに。そうやってお互いに監視しあうのは本来、学校でやることではないですよね。


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