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「おまえ、本当に撃たれるぞ!」「この子のためにお金をください」――“世界で最も迫害されている”ロヒンギャの現実

[2018年03月03日]

バングラデシュ最大のロヒンギャ難民キャンプ・クトゥパロンのテント内で暮らす10代の女性。昨年10月、ミャンマー軍による弾圧を逃れ、舟でこの地にたどり着いた。逃げる時、「コスメとお気に入りの服だけを鞄に詰め込んで家を出た」のだと笑う。彼女のように、難民キャンプではきちんと化粧をしている女性が少なくない

1月中旬、国連が「世界で最も迫害されている民族」と認定したイスラム教徒の少数民族・ロヒンギャの難民キャンプを訪れた。

週プレNEWSでも報じた『現地ルポ―虐殺、人身売買…「ロヒンギャ」民族浄化の実態』の通り、昨年8月以降、ロヒンギャは故郷のミャンマー西部ラカイン州で武装集団が治安当局と衝突して以降、60万人以上が弾圧を逃れて隣国バングラデシュに遭難。彼らの多くは現在、人身売買業者の暗躍も伝えられる中、国境付近にあるコックスバザール県の通称“メガキャンプ”にテントを張り、不安な日々を過ごしている。

ミャンマー政府がバングラ側に逃れたロヒンギャの帰還を「1月23日に開始する」と発表した1月16日、難民キャンプでは、あるロヒンギャの男性がテント内への雨水の浸入を防ごうと側溝工事に没頭していた。故郷に帰るつもりはないのだろうか…?

「これまで多くの仲間が軍(ミャンマー軍)に殺害され、村を焼き払われた。住居と農地の復旧、生命の安全、国籍を認めロヒンギャとして普通に暮らせる権利。この3つが保証されてないのに帰れるはずがない。誰がみすみす殺されに戻るもんか」

この男性だけじゃなく、ロヒンギャ難民の多くが口々にそう話した。

「ミャンマー政府は帰還準備だって何ひとつやってないじゃないか。だから俺たちは長期化を覚悟して、雨期に備えて側溝工事をしているのさ」

その言葉通り、キャンプ地ではUN(国連機構)の資金を活用した井戸の補修、掘削工事があちこちで進んでいた。国連も難民生活が長期化すると見込んでいるのだ。

続いて、コックスバザール県の北東、ミャンマーと国境を接するトンブルライト村を訪れた。目の前を流れる小川の向こうはミャンマー。そこにも難民キャンプが張られていた。ここで生活するのはロヒンギャが多く住んでいたラカイン州北部の村、マウンドー周辺から100kmも険しい山岳地帯を歩き通して、ようやくたどり着いた人々だ。

国境となる小川に沿って、ビニールシートで作られた粗末な小屋がずらっと並ぶ。その数十メートル向こうには国境フェンスがある。小川と国境フェンスの間は緩衝地帯で、幅数十メートルの細長い土地に約6千人が避難生活を送る。

 

テント内に雨水が流れ込むのを防ごうと、ロヒンギャの少女が手掘りで排水溝を造っていたが、ひと雨降れば泥で埋まってしまうという。「ホントは竹で排水溝を造れば手間が省けるんだけど、お金がないから買えないの」と少女は笑った。聞けば竹はテントひと張り分で40タカ(50円ほど)。カンパしようと思ったが、周りで人がたくさん見物していたので控えた。善意の寄付が不公平を生み、難民キャンプを混乱に陥れる場合がある

テント内に雨水が流れ込むのを防ごうと、ロヒンギャの少女が手掘りで排水溝を造っていたが、ひと雨降れば泥で埋まってしまうという。「ホントは竹で排水溝を造ればいいんだけど、お金がないから買えないの」と少女は笑った。聞けば、竹はテントひと張り分で40タカ(50円ほど)。カンパしようと思ったが、周りで人がたくさん見物していたので控えた。善意の寄付が不公平を生み、難民キャンプを混乱に陥れる場合がある


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