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社員を罵倒、数字がすべての“ひどい社長”はなぜ悪しき慣習を断ち切り『廃車ドットコム』を立ち上げたのか?

[2018年04月01日]

ナプロアースの池本篤社長

福島県伊達市で自動車リサイクル業を営む株式会社ナプロアース。廃車や事故車を買い取り、クルマから取り出したパーツを新品同様に再生させ、国内外に向けて販売している。

同社の池本篤社長はかつて、社員を罵倒すれば手も出し、儲けにならないと判断した協力会社とは迷いなく取引きを絶つ、数字がすべての「ひどい社長だった」という。

それがガラリと変わるきっかけとなったのは東日本大震災。津波に社屋を飲まれ、社員の多くは原発事故で県外避難を余儀なくされた。そんな中でも必死に生きようとする被災者の姿と、震災前に取引きを絶った協力会社からの食糧支援に心を打たれ、避難所から会社の再起を願う社員のSNSのメッセージに突き動かされた。

「福島から逃げない」と決めた池本社長は8割が新入社員という再スタートながら、“社員がワクワク自主的に働く”会社へと再生させ、震災から1年で過去最高益を叩き出したのだ(前回記事参照)。その詳しい経緯は池本社長の著書『浪江町発、廃車リサイクル工場 奇跡の経営』にも記されているが、では社員がワクワクする会社にするためにどうしたか?

まず、かつてのように社員を叱り飛ばすことは一切やめ、社員の自主性を信じることにしたというが、入社3年目の社員、貿易課の浅野祐雅(ゆうが)さん(21歳)に話を聞いた。

自動車知識ゼロの浅野さんが第一志望でナプロアースに就職しようと思ったのは、高校卒業前の工場見学で触れた明るい雰囲気だった。若い社員が多く活気がある。工場見学の担当社員の説明も丁寧だった。

入社後、ひと通りの部署を経験した後、配属されたのは海外にリサイクル部品を輸出する貿易課。英語は堪能ではないが、メールや電話で輸出先との値段交渉や条件の設定についてやりとりする毎日だ。

だがある日、確認不足から高く仕入れた品物を安く売ってしまったことで損益を出す。

「でもこの時、叱り飛ばす人は誰もいませんでした。むしろ、そこから『自主的に』再発防止策を示したことでそれ以上、問題視されることはなかったんです」

また、浅野さんも先輩社員の渡辺堅敬(たかひろ)さん(33歳)も口をそろえて言うのは「風通しがいい社風」ということだ。

「僕たちの意見はいつでも上司に上げることができます。そして、出した意見は大体通ります。なぜかというと、労働効率がよくなるからです。あと社内の『改善委員会』に意見や提案を上げる方法もある。これも使えます」(渡辺さん)

改善委員会とは5人の社員で構成され、社内のネットシステムに挙がる様々な提案の採用の可否を決める部署だ。採用されたら提案者には500円の奨励金が支払われるので結構な数の提案があるという。

例えば「乾燥の季節が近づいたので、万が一のため、ガソリンスタンドに静電気除去シートを置く」、「本社、各営業所のパソコンでもホットガレージ伊達店のタイヤの在庫を見れるようにする」等々、業務改善につながる提案はすぐに採用されている。

ナプロアースで尊重されるのはあくまでも『自主性』。浅野さんは21歳ながら、「大きな目標でいえば、将来的には自分の部署を自分でまとめたい。売り上げ目標達成は難しいですが、自分たちの力で達成したい」との夢を描いている。


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