SODを家族のように大切に思うまなちゃんから、みんなへのお願いとはー?

小説家やニュース番組のコメンテーターなど幅広い活躍を続ける紗倉まな『週刊プレイボーイ』本誌で連載中のコラム『白目むいちゃいました。』。

今回は彼女が専属女優を務めるソフト・オン・デマンドへの思いを語ってくれた。

■面接の思い出

家族にはいろいろな形があると思う。ウチの場合はというと、私が中学3年生のときに一度“一家離散”したこともあって、人は血がつながっていても、何か些細(ささい)なことで離れてしまうことがあるという意識がずっと心の中にあった。

多少の距離があってこそ成立する家庭みたいなものがあるのだという現実も、そこで教えてもらったのだけど、そんな私が大人になって見つけた「家族」があった。それがソフト・オン・デマンド(SOD)という会社だった。

AV女優になろうと決心し、面接を受けたときのこと。体育の授業終わりに急いでやって来て、差し入れのクロワッサンを喜んで頬張っている私に、なぜかときめいてくれたのがSODの社員さんだった。なかなかこんな芋娘はAV業界で必要とされないだろうに、何かに気づいてくれた。そして拾い上げてくれた。それから7年もの間、大切に「紗倉まな」として育ててくれたのだ。

母子家庭で育った私にとって、「父親」という存在はどことなく頼りない。嫌いではないものの、違う家庭を築いている父親に、もう会うこともない。その空白を埋める気もなかったけれど、SODが私の片親のようになっていることに気づいた夜があった。

当たり前の話、女優は商品で、ビジネスの中で取り扱われる。どれだけ分厚い人間関係が構築されていても、価値が低下すれば専属を切られることだってある。

ただ、SODにはどこか家族としての一体感や、情や、愛がある。「カッパもののAVでも作ろう!」とかよくわからない企画を急に提案されても、「ま~た変なこと言いだしたよ…」と、親が急に変な趣味にハマりだしたのを見守るような感じで見てしまうところがある。なんだか一緒に頑張りたくなってしまうのだから面白い。

「何これ誰が見るの?」みたいな企画でも、まじめな大人がまじめに考えてまじめにヌケると思って頑張るのだから、私たちも期待に応えたいと熱くなってしまうのだ。

みんな、AVを買おう。

■みんなにお願い

AV業界では現在、ネットにおけるコンテンツの無料拡散が横行し、将来を脅かされている。AV作品は、とてつもない苦労の下、そしてたくさんの人によって作り上げられているのだ。

ツイッターで検索すれば、私のAVが140秒ぐらいにまとめられてアップされている。誰かが苦労して作り上げた作品や娯楽に対価を支払わず、「無料だから」「手っ取り早いから」と安易に手を出してしまう人たちがあまりに多くて悲しい。

このままでは守りたいホームがなくなってしまうのではないかと考えると、とても悲しい。この片親を守るためならなんでもするという思いは、一種の執念かもしれないけれど、そんなこともあって私は今日も叫ばせてもらう。

みんな、AVを買おう。購入することを批判する人たちは、“想像”というネタで抜いてくれ。無料はダメだ。好きなことや息抜きに、お金をちゃんと使おう。そのお金のために頑張って働こう。

あと社畜も良くない、寝よう。寝坊をしてもいいから寝よう。寝ずに苦労している人の遅刻は3回くらいなら許そう。今回は以上!

●紗倉まな1993年3月23日生まれ、千葉県出身。 身長160cm、B89 W58 H89。『紗倉まなのマジックミラーナイト』(文化放送、毎週土曜28時~)、『TENGA茶屋』(FM大阪、毎週土曜25時30分~)、『AbemaPrime』(AbemaTV、毎週月曜~金曜21時~)の金曜日のレギュラーとして出演中。長編小説『凹凸』(KADOKAWA)発売中。同名小説が映画化された作品『最低。』は全国順次公開中! 公式Twitter【@sakuramanaTeee】