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今こそ主張したい“東電は存続よりも破綻処理すべき”理由――国民負担はさらに巨額に!

[2018年04月07日]

「もう一度、東電の破綻処理を私たちは真剣に論議すべきではないのか?」と問う古賀茂明氏

3.11から7年。東電への公的資金注入はいまだ膨れ上がってるという。

『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏は、あらためて「国は東電を破綻処理すべき」と主張する。

* * *

森友問題の陰に隠れているが、見逃せない重大なニュースがある。福島第一原発事故の対策費として、東電に貸しつける公的資金が135兆円になり、回収までに最長34年もかかるとの試算を、3月23日に会計検査院が公表したのだ。

この資金は国が国債を交付し、それを現金化して調達されている。実質的な国民負担となる利息分は最大2182億円に膨らむという。

ただ、この試算は確定したものではない。3年前にも会計検査院は同じ試算を発表しているが、そのときは貸付金9兆円、回収期間27年だった。賠償や除染の費用などで公的資金がかさみ、回収が長期化しているのだ。今後、事故の対策費用がさらに増えるのは確実で、完済までに50年以上かかるという説もある。そうなれば、国民負担はさらに巨額になる。

その意味するところは、東電は事実上、破綻しているということだ。そもそも、自分で起こした事故の賠償資金を国からの資金投入なしには調達できず、さらには、その返済に何十年かかるかわからないなんて企業は、普通ならその場で倒産だ。

3.11以降、ずっと私が言い続けてきたことだが、あらためて主張したい。国は東電を無理やり存続させるのでなく、破綻処理すべきだ。

それと同時に実施すべきは、発送電の完全な分離である。東電を発電会社、送電会社、配電会社に分割し、原発以外の発電所をすべて売却する。その上で送電会社に「すべての発電事業者の電力接続を平等に扱う」などの法的縛りをかける。

そうすれば、「自社が持つ原発再稼働時に備えて電線の空き容量を確保する必要がある」との理由で、風力や太陽光などの発電業者の送電線利用を拒否できず、再生可能エネルギーの拡大は一気に進むだろう。

しかも、再生可能エネルギーの普及につれて、どんどん発電コストが安くなる。風力や太陽光に力を入れるヨーロッパでは、すでにその発電コストは1kW時10円未満で、原発より安い。

独立した配電会社は、他社との競争上、発電コストの高い原発より安価な風力や太陽光を接続したがるはずだ。そうなれば、少なくとも東電管内では原発は不要となる。あれこれ国会で議論しなくても、市場原理によって原発ゼロが実現するのである。


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